【貯蓄額】47歳男性の場合
プロフィール
47歳、男性
システムエンジニア
妻(47歳、専業主婦)と2人暮らし
年収:700万円
【相談内容】
「約5年後に早期リタイアして、地方に移住しようと考えています。前職の給与が低く、年金額が夫婦2人で200万円弱と少ないのですが、ほかに備える方法はありませんか?iDeCoとNISAは満額積み立てる予定です。」
ファイナンシャルプランナーによる回答
質問者さんの貯蓄額は中央値の約18倍
40代既婚世帯の平均貯金額は889万円、中央値は220万円です。
質問者さんの資産総額は3,920万円と平均を大きく上回ります。
iDeCoとNISAをフルに活用していて、投資信託でしっかり資産を増やしていらっしゃる印象です。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2023/23bunruif001.html
しかし、預貯金が1,500万円と資産全体の38%を占めているところが気になるポイント。
すぐに使う予定のない資金であれば、預貯金では増やすことが難しいので運用に回すことをおすすめします。
とはいえ、預貯金にも一定の金額は置いておく必要があります。
ケガや病気で働けなくなったときなど、万一の出費のために生活費の6カ月分を目安に備えておくとよいでしょう。
NISAやiDeCo以外の備え方は?
運用で増えた利益が非課税になる、NISAやiDeCo。
満額使った場合は、通常の課税口座で投資信託の運用をすることも検討してみてください。
例えば、課税口座で1,000万円投資して1,500万円になった場合、利益の500万円に対して約20%の税金がかかります。
つまり、受け取れる総額は約1,400万円。
利益のみに課税されるため、税金で元本を割ることはありませんよ。
一方、預貯金は低金利のため、ほとんど増えることがありません。
もちろん投資にはリスクがつきものですが、利益に課税されたとしても、投資信託で運用するメリットは大きいといえますね。
証券会社によっては定額売却ができるので、将来は年金のように取り崩しながら運用を続けることもできますよ。
保険や債券は?
投資信託のほかに、保険や債券で備える方法もあります。
満期が決まっているものであれば、資金計画がしやすいでしょう。
しかし、質問者さんの場合、移住の予定が5年後と運用できる期間が長くとれない状況です。
投資信託であれば必要な分だけ一部解約できますが、保険や債券は一括解約が多く、融通が利かない点がデメリット。
また、債券や保険での運用は、リスクが低いものの、リターンも少ない傾向にあります。
すでに投資信託で運用されている質問者さんなら、比較的ハイリスク・ハイリターンである投資信託への増額も、それほど抵抗がないのではないでしょうか。
リスクの許容度は人それぞれです。
ご自身の考えに見合ったお金の置き方を検討してみてくださいね。
まとめ
・質問者さんの貯金額は中央値の約18倍と大きく上回る。
・NISAやiDeCoのフル活用後は、課税口座での投資信託の運用を検討してみて。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
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