【リアル給与明細】51歳、保育士の場合
プロフィール
51歳、女性
保育士
▼現状
仕事内容は、派遣での保育士
労働時間は月145時間、残業は無し
ボーナスは無し
【相談内容】母子家庭で、貯蓄があまりできていませんが、高校生と中学生の娘2人とも大学進学を希望しています。学費をどのように準備すればよいでしょうか。
解説するのは……
◆かげやま
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
人には相談しにくいお金のこと。そんな悩みや不安を気軽に相談できるFPを目指しています。
お金の制度や保険について分かりやすく伝えます。
現在のお給料は平均と比べると?
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の同業種の平均年収は約436万円*です。
質問者さんの現在の年収は約230万円ですので、質問者さんのお給料額は、平均よりかなり低い水準と言えそうです。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
大学進学にはいくらかかる?
質問者さんは、2人のお子さんが大学進学を希望しているため、学費の準備方法についてお悩みですね。
日本政策金融公庫のデータによると、大学入学から卒業までにかかる費用は、国公立大学の場合でも約481万円*となります。
*……参考:日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(令和3年度)
仮に、お子さんが2人とも国公立大学へ進学したとしても、大学を卒業するまでに約900万円の備えが必要です。
私立大学へ進学した場合は、さらに費用がかかることが予想されるでしょう。
現在、お子さんは高校3年生と中学3年生とのことで、大学進学費用を準備する時間は限られています。
学資保険や児童手当の積み立てなどがなければ、現在の収入だけで負担するのは難しいかもしれません。
国の支援制度を最大限に活用
進学意欲があれば、家庭の経済状況に関わらず進学のチャンスを確保できる「高等教育の修学支援新制度」*があります。
*……参考:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
この制度では、世帯の年収など一定の要件を満たせば、入学金や授業料の減免、返済不要の給付型奨学金を受けることができます。
世帯年収が約270万円以下の場合、上限額までの支援を受けられるので、進学にかかる家計負担はかなり軽減されます。
学生向けのリーフレットも準備されていますので、まずは、お子さんと一緒に制度の内容や対象条件を確認してみましょう。
ほかにも、各自治体で教育資金の貸付や給付制度があります。
さまざまな制度を活用することで、現在の家計状況でも、お子さんたちが大学へ進学することは可能です。
できるだけ早めに制度の内容を確認し、申請することが重要ですよ。
お子さんたちの希望をかなえられるよう応援しています。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも低い水準です。
・お子さんが2人とも国公立大学進学でも約900万円の備えが必要です。
・国の修学支援制度を最大限に活用しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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