【リアル給与明細】32歳、小売業の営業の場合
プロフィール
32歳、男性
小売業の営業
▼現状
仕事内容は、店舗営業。新規顧客開拓・既存顧客対応。販売促進、納期調整、クレーム対応など。
労働時間は月160時間、残業は20時間程度。
ボーナスは20万円程度。
【相談内容】残業代が全額支給されていません。法的な対応について教えてください。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、残業代が支払われない状況に不満を感じているのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約300万円です。
一方、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の営業職業従事者の平均年収は約558万円*。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
質問者さんのお給料は、平均よりも低い水準と言えそうです。
未払い残業代への対応法と相談先の活用は?
質問者さんは、残業代が全額支払われておらず、法的な対応についてお知りになりたいのですね。
法的な対応を取る際は準備が必要になるので、以下の点を確認してください。
残業代が支払われないと感じたら確認すること
「働いた分の残業代が支払われていない」と感じたら、まずは労働時間の記録を確認しましょう。
タイムカード・業務日報・社内チャットやメールの送信履歴など、その時間働いていたことを証明できそうものを保存しておくのが大切です。
また固定残業代制度など、残業代が一定額しか出ないことが規定で決まっている場合もあります。
実際の法的対応を取る前に、会社の就業規則や雇用契約書も確認しておきましょう。
法的に対応するにはどうすればいい?
労働時間の記録を見て、就業規則や契約を確認しても「やっぱりおかしい」と思ったら、労働基準監督署に相談することができます。
残業代の未払いは労働基準法に違反している可能性があり、その管轄は労働基準監督署になるからです。
労働時間の記録の証拠があれば、監督署が会社に調査や指導を行い、質問者さんの記録が正しければ監督署が未払い分の残業代の支払いを会社に命じることになります。
いきなり労働基準監督署で申し立てをするのが不安な場合は、相談窓口に電話をしても良いでしょう。
*……参考:労働条件相談「ほっとライン」
まとめ
・残業代が支払われていないと思ったら労働時間の記録を取りましょう。残業代が一定額しか出ない固定残業代制度が採用されていないかの確認も必要です。
・記録や規定を確認しても「やっぱりおかしい」と思えば、労働基準監督署に相談できます。いきなり申し立てをするのが不安であれば、相談窓口に電話してみると良いでしょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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