【住宅ローン】59歳、教員の場合
プロフィール
59歳、女性
教員(公務員)
▼現状
世帯年収:1000万円
住宅ローン:2,700万円(ローン残高300万円)
家族構成:夫(69歳、退職)、子1人(公務員)
地方在住
【相談内容】世帯年収1,000万円×住宅ローン2,700万円は妥当?
「夫が退職済みですが住宅ローンが残っています。夫と年齢差があるため、将来的にもし一人で暮らすことになったときが不安です」
世帯年収1,000万円の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借入かを見てみましょう。
住宅金融公庫「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者の平均借入額は年収の6.7倍*。
世帯年収1,000万円の相談者さんの借入額は2,700万円で、年収の約2.7倍です。
収入に対する住宅ローンの負担は平均よりも軽めですね。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額の目安は?
一般的に居住費を収入の25%以内に収めると、無理なく支払えるといわれています。
年収1,000万の場合は、毎月約20.8万円です。
相談者さんは住宅ローンの残債が300万円。旦那様がすでに退職されており、ご自身の退職が近いこともあって、残債がやや気になるところですね。
ボーナスや貯蓄を繰り上げ返済に回すことも検討されるとよいかもしれません。
昨今、金利が少しずつ上昇しています。変動金利を選択されている場合、利息負担が上がっていきますので、繰り上げ返済による利息軽減メリットは大きいですよ。
一人になったらどうする?老後も安心して暮らす方法
相談者さんは将来もし一人で生活することになった際の、金銭面や住居面に不安を抱えておられるのですね。
結論から述べますと、過度な心配は要らないでしょう。
教員としてお勤めなので、65歳以降は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給できます。
現在、両方を合わせた平均受給額は14.7万円*です。
住宅ローンを完済していれば、ご自身の生活だけならカバーできる金額です。
より安心して老後生活を送るために大切にしたいのは、節約して暮らすこと。
現役時代と同じような支出を続けていると、どうしても生活が圧迫されてしまいます。
できれば現在の7〜8割の生活費で暮らせるように心がけましょう。
また、年金以外の収入を確保することも大事です。
教員は人手不足のため、退職後も非常勤講師など雇用の機会が多くあります。
できれば継続して働かれると、貯蓄が増えてより安心に暮らせるでしょう。
*……参考:厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」(p.8)
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は年収の2.7倍で、平均よりも軽め。
・住宅ローンの残債300万円について、繰り上げ返済も視野に入れる。
・老後は節約して暮らすことを心がけ、できれば非常勤講師として収入を確保する。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
ほかの50代の給与明細ボーナスは……
多い?少ない?貯金は足りている?
あなたの年収や毎月の貯金額を「家族構成×居住エリア」が同じ世帯と比べてみませんか?
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。