【リアル給与明細】25歳、営業職の場合
プロフィール
25歳、男性
営業職
▼現状
仕事内容は、IT業界の新規開拓営業、BtoBなど
労働時間は月160時間、残業は45時間
ボーナスは250万程度
【相談内容】今の収入に満足しています。税金を抑える方法を知りたいです。
解説するのは……
◆かげやま
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
人には相談しにくいお金のこと。そんな悩みや不安を気軽に相談できるFPを目指しています。
お金の制度や保険について分かりやすく伝えます。
現在のお給料は平均と比べると?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の同業種の平均年収は約471万円*です。
質問者さんの現在の年収は約700万円ですので、質問者さんのお給料額は平均よりかなり高い水準と言えそうです。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
会社員の節税ポイント
質問者さんは、「満足する収入があるため、税金を抑える方法を知りたい」とのこと。
それでは、会社員が利用できる税制上の優遇措置について解説します。
1.iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用
iDeCo(イデコ)*は、国民年金や厚生年金とは別に、老後資金に備えることを目的とする任意の私的年金制度の一つです。
毎月の掛金を自分自身で運用しながら積立てていき、原則60歳以降に受け取る仕組みとなっています。
老後の資産形成ができるだけでなく、税制優遇の手厚い制度で、年間の掛金や課税所得が多いほど税制面でメリットが大きくなるところが魅力です。
また、通常、金融商品の運用益は課税(源泉分離課税20.315%)されますが、iDecoの運用益は非課税で再投資されるうえ、積み立てたお金を受け取るときも一定額までは非課税で受け取れます。
質問者さんの条件(年収700万円、25歳)で試算してみると、掛金1万円でiDeCoに加入した場合、税額軽減額は1,440,000円と見込まれます。
「iDeco公式サイト」では所得控除による税控除額を簡単にシミュレーションできるので、利用してみてください。
*……参考:国民年金基金連合会「iDeco公式サイト」
一方で、60歳まで受給できないこと、運用実績により給付額が変動することに注意が必要です。
2.NISAで資産運用
NISA(ニーサ)*は「少額投資非課税制度」で、運用益が非課税となります。
2024年度から制度が拡充され、つみたて投資枠(年間投資枠120万円)と成長投資枠(年間投資枠240万円)が併用できるようになりました。
また、非課税保有限度額の上限は1,800万円で、商品を売却した場合は非課税投資枠が復活し、再利用が可能です。
iDeCoとNISAを組み合わせることは、税制メリットを最大限に活かしつつ、長期的な資産形成を進めるうえで非常に有効です。
もちろん、投資にはリスクがありますが、長期的にリスクを分散させることで、リスクを抑えつつ安定した資産形成を目指せるでしょう。
*……参考:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりもかなり高い水準です。
・iDeCoは、掛金や課税所得が多いほど税制面のメリットが大きくなります。
・iDeCoとNISAの組み合わせは、税制メリットを最大限に活かした資産形成に有効です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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