【貯金額】48歳男性の場合
プロフィール
48歳、男性
食品製造販売 技術職
家族構成:妻(43歳、派遣社員)、子ども(18歳)
年収:550万円
その他の資産:不動産投資
【相談内容】大学の費用がきついです……。
「大学授業料と一人暮らし費用を合わせ、4年間で800万円程度必要になります。奨学金も借りていますが、金融機関からの借り入れも検討しています。ほかの家庭ではどのように工面しているのか参考にしたいです。」
ファイナンシャルプランナーによる回答
教育費の備え方は?
進路によって異なりますが、日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、大学進学にかかる費用は415万〜736万円とされています。
大学費用内訳
- 私立大学(理系):入学金46.6万円+授業料172.4万円×4年=736.2万円
- 私立大学(文系):入学金40.6万円+授業料145.2万円×4年=621.4万円
- 国公立大学:入学金28.6万円+授業料96.6万円×4年=415万円
*……参考https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
一人暮らしをするのであれば、生活費の仕送りも必要になるでしょう。
児童手当を使わずに貯金していた場合の総額は約200万円。
大学でかかる費用のすべてを自己資金で賄うのであれば、それ以外に貯蓄する必要があります。
例えば、500万円を目標にNISAで貯めるのであれば、毎月11,609円の積立を18年間継続することで達成できますよ(年率7%の場合)。
*……https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/tsumitate-simulator/をもとに算出
大学進学後にお金が足りなくなったときの対策は?
質問者さんのご家庭の場合、すでに大学に進学されており、奨学金も借りている状況です。
この場合、さらにできる対策は3つあります。
- 教育ローンを借りる
- 家計の支出を見直す
- 収入を増やす
教育ローンには、国から借りる方法と金融機関から借りる方法があります。
国の教育ローンは上限が350万円で、固定金利の年2.40%(2024年5月時点)で借りられるのが特徴です。
*……参考https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html
各金融機関の教育ローンの金利はそれぞれ異なりますが、取引状況やネット経由での申し込みにより国の教育ローンより安く借り入れできる場合もありますよ。
家計の見直しは、すぐに取り組むことができます。
「削れる保険はないか」「スマホを格安SIMに乗り換えできないか」「使っていないサブスクはないか」を確認しましょう。
収入を増やすには時間がかかりますが、長期的な収入アップにつながります。
例えば、資格手当や残業手当などで増やす方法や、派遣社員の奥様が正社員になるなどの方法がありますね。
本業で収入を増やすことが難しければ、副業も検討しましょう。
質問者さんの貯蓄額は中央値の約2倍
40代既婚世帯の平均貯金額は889万円、中央値は220万円です。
質問者さんの資産総額は450万円と平均を下回るものの、中央値の約2倍です。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2023/23bunruif001.html
現在は教育費への支出で貯蓄が難しいとは思いますが、卒業後はご夫婦の老後のために備える必要があります。
銀行預金は低金利でなかなか増えませんが、NISAで積み立てることで効率よく貯めることができますよ。
投資にはリスクはありますが、老後資金のための長期的な運用であれば、元本割れのリスクを抑えることが可能です。
まとめ
・教育ローンや支出の見直し、収入を増やすことで今後の教育費に備えましょう。
・質問者さんの貯金額は中央値の2倍です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
ほかの子育て世帯の貯金額は……
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