【リアル給与明細】30歳、 営業職の場合
プロフィール
30歳、男性
旅行業界の営業職
▼現状
労働時間:月160時間(残業20時間)
ボーナス:年間20万円
世帯年収:272万円
一人暮らし
【相談内容】現在の収入では生活費を支払うと、手元にはほとんど残りません。つみたてNISA、iDeCo、生活防衛資金など、何から優先すべきですか?限られた資金をどのように使えば将来の収入増に効果的につながるのか、具体的なアドバイスをいただきたいです。
解説するのは……
◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同世代同職種の平均年収は約558万円*。
質問者さんの年収は272万円ですので、平均よりもかなり低めの給与水準と言えます。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001224440&tclass2=000001225782&tclass3=000001225788&stat_infid=000040247858&tclass4val=0
30代、収入アップをめざすなら?転職を前向きに検討
今の職場では、資格取得やスキルアップによる手当があるようですね。
しかし、基本給が低く賞与もあまり出ないため、将来的に給料を大幅に増やして生活にゆとりを持たせるのは難しい状況と言えます。
相談者さんは現在30歳とのことですので、転職を優先して考えたほうがよいかもしれません。
昨年の厚生労働省の調査では、30〜34歳の転職者のうち43.9%の賃金が増加したという結果が出ています*。
仕事を続けながらの転職が理想的ですが、一旦今の仕事を辞めてから転職活動を行う場合は、雇用保険の基本手当を受給できます。
6年間勤めておられるので、3か月間にわたって、離職前6か月分の平均給与(賞与を除く)の約50〜80%を受け取れますよ*。
*……参考:厚生労働省「令和6年上半期雇用動向調査結果の概況|3転職入職者の賃金変動状況 」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-1/index.html
*……参考:「ハローワークインターネットサービス|基本手当の所定給付日数」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html
*……参考:「ハローワークインターネットサービス|基本手当について」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
生活防衛資金の準備が最優先!投資は余裕が出てきたら行う
まずは安心して暮らすために、生活防衛資金として3〜6か月分の生活費を確保しましょう。
NISAやiDeCoは将来の資産形成に役立ちますが、お金を自由に引き出せない、元本割れするなどのリスクもあります。そのため、貯蓄が少ないうちはあまりおすすめできません。
焦らないで大丈夫です。生活基盤を整えるための転職活動、生活防衛資金の準備と、目の前の土台作りから一つ一つ行いましょう。
まとめ
・質問者さんの現在のお給料は、平均よりも低めの水準です。
・根本的な収入アップをめざすなら、転職活動を優先して行ったほうがよさそうです。
・生活防衛資金として3〜6か月分の生活費を確保しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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