置きっぱなしはNG?その理由
昔はお墓が里山などにあり、お供え物には“動物や飢えている人への施し(ほどこし)”という意味もあったため、持ち帰らないことがマナーとされていました。
しかし、現代では管理されている墓地や霊園が増えたことから、お供え物はその場で食べきるか、持ち帰るのが一般的なマナーとなっています。
食べ物や飲み物を放置すると腐敗してしまいますし、衛生的にもよくありません。
屋外だと、虫や害獣の被害にあって荒らされてしまうことも。
墓石を傷めるだけでなく、管理者やほかの利用者に迷惑をかけてしまうので、お供え物はお参りが終わったら持ち帰りましょう!
お供え物を置くときのマナー
お供え物は、墓石の正面に置くのが基本です。
故人が好きだった食べ物などをお供えする場合は、お盆や台を用意してその上に置きましょう!
お墓に直接置いてしまうと、墓石が汚れたり傷んだりする可能性があります。
お盆や台を用意できなかった場合は、タオルやハンカチなどの布、あるいは敷き紙の上に置くのも◎
包装されている品物を供えるときには、包装紙は外して中身が見える状態にします。
また、袋や箱に入ったお菓子は口を、飲み物は蓋を開けて、仏様にもお供え物の香りを楽しんでもらいましょう!
お供え物を持ち帰るときのマナー
お参りが終わったら、お供え物は墓前で食べてしまってもOKです。
ただし、霊園や墓地で禁止されている場合もあるので、ルールを確認してくださいね。
「仏様にお供えしたものをすぐに食べてしまってもよいの……?」と思う方もいるかもしれませんが、故人と一緒に食べることが供養になります。
持ち帰る場合は、家で食べたり飲んだりしてもいいですし、お仏壇にお供えするのも◎
お供え物は正しく置いて持ち帰ろう!
置きっぱなしにするのではなく、「正しく置いて、正しく持ち帰る」のがお供え物のマナー。
施設に処分用のボックスなどが備え付けてあれば、そちらに入れてもOKです。
大切なのは形よりも気持ちですが、墓地や霊園のルールを守って、気持ちよくお参りしましょう!

◆yukari.t
葬儀社を営む家に嫁いで10年、アラサー3児の母です。
日常の中で“最期の時間”に寄り添う仕事に向き合ってきました。
そんな経験をもとに、葬儀にまつわる情報や日常マナーをお届けするライターとしても活動しています。
終活アドバイザー・終活ガイドの資格も保有しています。
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