【リアル給与明細】24歳、卸売業店長の場合
プロフィール
24歳、女性
卸売業・小売事業部の店長
▼現状
労働時間は月176時間勤務、残業なし。
ボーナスは年46万円程度。
ひとり暮らし。
奨学金返済中。
【相談内容】仕事の責任と給与額が見合っていないと感じます。奨学金返済と家計の両立に不安があり、今後結婚や子育てなどのライフイベントに対応できるか心配です。
解説するのは……
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、20〜24歳女性のサービス職業従事者の平均年収は約307万円*。相談者さんの年収322万円は平均よりやや上回っています。
ただし、店長職という役職を担っているにもかかわらず、一般社員と同水準の給与ではモチベーションが下がるのも無理はありません。
*……参考:厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」
責任に見合う給与のため、社内交渉を
店長として責任のある業務を任されているのであれば、まずは上司や本部へ「役職手当」や「昇給」について具体的に相談してみましょう。
たとえ入社1年未満であっても、評価制度や昇給のタイミングを確認しておくことは、今後の交渉の際に役立ちます。
また、業界全体の水準と比べて、自分の年収が適切かどうかを、求人サイトなどで同じ職種の年収を調べてみるのもおすすめです。
家計と奨学金返済の両立のコツ
奨学金の返済が家計を圧迫している場合、「返還期限猶予」や「所得連動返還型」への切り替えを検討しましょう。
とくに日本学生支援機構の奨学金を利用している場合は、一定の収入以下であれば返済猶予の申請が可能です。
また、返済額を毎月一定にするのではなく、所得に応じて変動させる制度を活用すると、生活とのバランスがとりやすくなります。
転職や昇給の見込みがある場合は、一時的に返済負担を抑えるという選択肢も検討してみましょう。
将来のライフプランを見据えた家計管理
今後、結婚や子育てを考えている場合は、まず「手取りの2割」を目標に毎月自動で貯蓄するしくみを作るのがおすすめです。
たとえば、手取りが月20万円の場合、給料が入った時点で4万円を先に貯蓄に回します。
さらに、家計簿アプリを使って毎月の支出を見える化すると、家計の無駄な出費に気づけますよ。
とくに通信費、サブスク、保険などの「固定費」を見直すのがおすすめです。スマートフォンは格安SIMに変更し、保険も必要最小限に絞ると、毎月数千円の支出を減らせることも。
副業も選択肢の一つです。時間に余裕があれば、土日だけのアルバイトや、ライティング、販売代行などのスキルを活かした在宅ワークで、月に1〜2万円の副収入を得ることも視野に入れてみてください。
まとめ
・店長の責任に見合った昇給や手当を、会社に相談してみましょう。
・奨学金の返済負担は、制度を活用して一時的に軽減も可能です。
・固定費の見直しと副収入で、無理なく貯蓄体質に改善していきましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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