【貯蓄額】27歳女性の場合
プロフィール
27歳、女性
金融業 営業職
独身、一人暮らし
年収は630万円
【相談内容】
「社会人5年目です。この調子の貯金額で老後困らないか心配です。」
ファイナンシャルプランナーによる回答
質問者さんの貯蓄額は中央値の約55倍
20代独身の平均貯金額は121万円、中央値は9万円です。
質問者さんの資産総額は494万円と、平均を大きく上回っています。
計画的にしっかり貯蓄されている印象です。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2023/
しかし、預貯金が資産の大部分を占めています。
低金利のなか物価が上がっているので、お金の価値が下がるリスクがありますよ。
万一の出費に備えて生活費の6カ月分程度は預貯金で置いておき、残りの余裕資金は資産運用も検討してみてください。
老後はいくら必要?
老後の生活費は「(毎月の生活費-収入)×老後の生活期間」で計算できます。
65歳以上の夫婦の生活費は約28万円 / 月、受け取る年金額は約22万円 / 月(夫婦ともに会社員の場合)が平均。
65歳まで働き、その後20年を老後生活期間とすれば、必要額は(28万円-22万円) ×12カ月×20年=1,440万円となります。
しかし、旅行や趣味を楽しむ「ゆとりある老後」を過ごすには、約37万円 / 月の生活費が必要。
総額は3,600万円となり、どのような老後を過ごすのかによって必要な金額は異なります。
*……参考https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2023.pdf
*……参考https://www.jili.or.jp/research/report/chousa10th.html
NISAか預貯金かどちらで貯めるべき?
老後資金に必要な金額を把握できたら、毎月貯蓄するべき金額を逆算してみましょう。
例えば、質問者さんが60歳までにあと2,000万円貯めたい場合、積立期間は33年間となります。
必要な積立額は、預貯金であれば毎月50,339円(年率0.02%の場合)、NISAで運用するなら19,893円(年率5%の場合)です。
*……金融庁つみたてシミュレーターにて算出
積立期間が長くなるほど、利益がさらに利益を生む複利効果が大きくなるといわれています。
しかし、投資にはリスクがつきもの。
すぐに使う予定のない余裕資金で、無理のない範囲で投資しましょう。
まとめ
・質問者さんの貯金額は中央値の55倍と大きく上回る。
・60歳までに2,000万円貯める場合、預貯金なら月50,339円、NISAなら月19,893円の積立が必要。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
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