【貯蓄額】29歳男性の場合
プロフィール
29歳、男性
製造業
家族構成:妻(27歳、会社員)・子ども(2歳)
年収:500万円
【相談内容】
「現状は共働きで収入に余裕があるのですが、将来的にもう少し預貯金はあった方が良いでしょうか?」
ファイナンシャルプランナーによる回答
質問者さんの貯蓄額は中央値の10倍超え
20代既婚世帯の平均貯金額は249万円、中央値は30万円です。
質問者さんの資産総額は320万円と平均を上回り、中央値の10倍以上です。
一部の資産を投資信託で運用されているようですが、まだ預貯金の比率が高いようですね。
生活費の6カ月分を預貯金で置いておき、残りはお金に働いてもらうことで効率よく貯める方法もありますよ。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2023/23bunruif001.html
将来いくら必要?
人生でお金がかかるタイミングはいくつかあります。
特に大きい支出は「住宅購入資金」「教育資金」「老後資金」です。
住宅購入資金は、一般的に数千万円の資金が必要になるため、住宅ローンを組む場合がほとんど。
夫婦での借り入れ可能額と返済額のバランスを見て、予算を決めるとよいでしょう。
住宅ローンは低金利で借り入れできるので、自己資金ほぼなしで契約する方も多いですよ。
とはいえ、引っ越し費用や家具購入費用など必ずかかる出費はあるので、その分の資金は確保しておきましょう。
教育資金は、主に大学進学費として、子どもが小さいうちから準備しておくことがおすすめ。
公立か私立か、一人暮らしをするのかによっても必要額は変わります。
調査によると、国公立の場合は4年間で約415万円、私立理系の場合は約736万円がかかります。
• 国公立大学:入学金28.6万円+授業料96.6万円×4年=415万円
• 私立大学(文系):入学金40.6万円+授業料145.2万円×4年=621.4万円
• 私立大学(理系):入学金46.6万円+授業料172.4万円×4年=736.2万円
*……参考https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_r03.pdf
質問者さんの場合、お子さまが2歳で運用期間が長く取れるため、NISAで積み立てしておくこともおすすめです。
長期で積み立てすることで、リスクを抑えながら効率よく貯めることもできますよ。
老後資金は、どのような暮らしをするかによって必要額は大きく異なるもの。
必要最低限の生活で月28万円、旅行や趣味を楽しむゆとりある老後生活には月38万円がかかるといわれています。
受け取れる年金の平均額は約22万円となっており、差額は自己資金で賄わなければなりません。
65歳で退職し、老後が20年とするならば、必要最低限の生活で1,440万円。
ゆとりある生活で3,840万円の準備が必要ですよ。
*……参考https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2023.pdf
*……参考https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1141.html
毎月いくら貯金する?
今後必要になるお金について把握できたら、必要額から毎月の積立額を計算しましょう。
また、NISAを活用すれば、効率よく貯めることもできますよ。
病気やケガで働けなくなったときなどのために、生活費の6カ月分は預貯金で置いておき、残りの余裕資金で運用するようにしましょう。
まとめ
・「3大支出」から逆算して、毎月の積立額を設定しましょう。
・質問者さんの貯金額は中央値の10倍と大きく上回っています。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
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