【リアル貯金額】32歳、男性。貯金だけでは将来が心配ですか?【FPが解説】

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読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【32歳 男性】

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松田亮太
松田亮太
2024.07.05

【貯金額】32歳男性の場合

貯蓄グラフ

プロフィール

32歳、男性
情報通信業事務職、年収208万円
両親と同居中

【相談内容】投資や保険が必要だとしたら、どの程度でしょうか?

「現在物価高が続いてるため、投資や保険にお金をかけられません。将来、お金のことで悩まないためには、貯金だけでなく投資や保険も必要でしょうか?」

老後資金準備ならば投資・保険は必須

相談者さんは、若いうちからコツコツと貯めてこられたようで、現在は約950万円の預貯金をお持ちですね。
資産運用には興味があるものの、現在は物価も上がっているため、収入から回せる余裕はないとのこと。
一方で、これまで通り預貯金で十分貯まるのではないか、ともお考えです。

相談者さんは、将来お金に困らないために貯めておられるとのことですから、当面は使う予定はないのでしょう。
使う時期が老後を想定しているのであれば、投資を検討するのがベター。
また、保険は無事に預貯金を減らすことなく老後を迎えられるよう、加入しておいたほうがよいでしょう。

投資は物価上昇に連動

政府は物価上昇2%を目標としています。
仮にこの目標が、相談者さんが年金をもらう33年後まで続いたとしたら、現在10,000円のものは単純計算で以下の金額になります。

10,000円×2%×33年=16,600円

これは、今10,000円で販売されているものが、33年後には16,600円払わなければ買えなくなるということです。

一方で、10,000円を銀行に33年預けたとしても、現在の金利ではほとんど増えません。
つまり、「将来のため」と思って貯めた預貯金は、物価上昇により知らず知らずのうちに価値が下がってしまうということです。
もちろん物価上昇に合わせて銀行金利の引き上げもあり得るでしょうが、物価上昇並みになることはありません。

以上のことから、老後資金目的に預貯金は不向きといえます。

これに対し投資信託などは世の中の景気に連動しているため、物価上昇にも対応しやすい傾向にあります。
実際に、私たちの年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)では、株式や海外の債券などで運用しており、2001年以降20年余りで年3.99%の運用率となっています。
これは、目標となっている物価上昇率2.0%を大きく超える数値です。

*……参考https://www.gpif.go.jp/operation/the-latest-results.html

また新NISAやiDeCo(イデコ)など投資に関する税制優遇があることからも、資産形成には投資が有効と考えられます。

相談者さんも、預貯金とともに投資による老後資金準備を検討してみてください。

老後資金であれば全額投資もあり

老後資金の準備であれば、相談者さんが今お持ちの950万円全額投資に回すことも可能です。
とはいっても、投資は確実に儲かるものではありませんから、いきなり全額投資に回すのは怖いですよね。
投資を行う際には、守ったほうがよいとされるルールが3つあります。

  • 長く続ける
  • 投資対象を分散させる
  • 投資するタイミングを分散させる

この3つを守るだけで、マイナスになる可能性はかなり下がります。
相談者さんがもし投資をするなら、いきなり950万円を投資に入れるのではなく、月24,000円程度の積立投資から始めてみてはいかがでしょうか?

33年間続けると約950万円を積み立てられますが、まずは10年程度続けてみて、ご自身が納得できればそこから継続や増額をするのもおすすめです。

保険の加入は資産を守る目的で

せっかく老後の資金としてためたお金も、不測の事態で入院したり働けなくなったりした場合は、収入の補填で取り崩さなければならない可能性があります。
そうなると、老後の生活にも影響が出かねません。

大事な貯蓄を老後の必要なときまで手を付けないで済むように、入院保険やがん保険、就業不能保険などに加入しておきましょう。

まとめ

パソコンで仕事をしている男性出典:stock.adobe.com

・老後の生活資金準備のためには投資を。

・投資をする際は3つのルールを厳守。

・資産を守るためにも保険には加入を。

※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。

 

◆松田亮太

ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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松田亮太

大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務。個人宅を中心にお金の正しい知識と知恵を伝える一方で、社内の総務、人事、経理などバックオフィスを一手に引き受けている。
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級