【リアル家計簿】60歳・65歳歳の夫婦の場合
家族構成
夫……60歳 会社員
妻……65歳 年金受給中
の2人暮らし
▼現状
妻の年金は、妻が使っており管理していないため収支計上していない。
妻は乳がんの治療中。
NISA、iDeCo、日経先物で資産運用中。
個人年金保険に加入中。
【相談内容】自身の体調がすぐれず、妻の看病もあるため退職を考えています。失業手当と貯金、退職金で生活する予定です。その後は企業年金と個人年金で生活し65歳から公的年金を受給していきたいと考えていますが、それよりも早く貯蓄が底をつきそうです。住宅ローンもあと1,600万円残っています。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
家計管理の優先順位を守って
質問者さんは、NISA、iDeCo、日経先物で資産運用をしておられ、個人年金にも加入されています。
いろいろと勉強をされ頑張っているのは素晴らしいことですが、家計管理の視点から言えば、残念ながらあまり良いこととは言えません。
家計管理の基本は、住宅ローンなどの借金がある場合は返済を最優先にすること。
住宅ローン控除などを賢く使ってNISAなどに少額投資することが賢い選択である場合もありますが、質問者さんの場合は投資や保険にお金を投入しすぎかと思います。
現金貯金が充分でない状態で投資をすることもおすすめできません。
なぜなら、生活費が足りなくなったり不意に多額の医療費が必要になったりしたときに現金がないと、不利な条件で投資を取り崩さなくてはならなくなるリスクがあるからです。
切羽詰まった状態で投資を取り崩すと、そのときに暴落が来ていればかなり損をすることになってしまいます。
まずは借金を返済すること、そのうえで余剰資金で投資をすること。
これが家計管理の鉄則となります。
住宅ローンは借り換えを検討して
質問者さんには、住宅ローンがあと1,600万円残っておられます。
現在は金利1.075%とのことですので、退職して借り換えができなくなる前の借り換えがおすすめ。
安いところをきちんと選べば、住宅ローン金利は0.3〜0.4%程度まで下げられます。
借り換え手数料を加味しても、手元に残るお金が多くなる可能性が高いでしょう。
インターネットの住宅ローンの借り換えシュミレーションなどを使って試算し、早めに借り換えを検討してみてくださいね。
まとめ
・家計管理の最優先事項は、借金(住宅ローン)の返済!
・高い金利で住宅ローンを借りている場合は、早めの借り換えを検討してみて。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。