ネギは栄養たっぷり
長ネギは、緑の葉の部位と白い葉鞘の部位で栄養価が異なります。
葉の方は緑黄色野菜に分類され、カリウムやβカロテン、ビタミンKが豊富。
葉鞘の方は淡色野菜で、ビタミンCなどが豊富です。
意外と知られてないアリシン
ネギの匂いの元になっている成分は、硫化アリルと呼ばれる成分です。
この硫化アリルは体内でアリシンに変化し、ビタミンB1(チアミン)と結合するとアリチアミンとなり、吸収率が高まります。
ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝を補助する働きがあるため、ビタミンB1の吸収率を上げるアリシンを多く含むネギは疲労回復にとても効果的です。
ネギの保存方法
長ネギの下処理
ネギの保存性を高めるために、下処理をします。
水で洗ってから軽く水気を拭きとりましょう。
根と緑の葉を切り分け、根と葉の部位を切り分けることで成長が止まります。
できるだけ自然に近い状態を維持することが長持ちの秘訣です。
冷蔵の場合
根と葉の部分を切り分け、冷蔵庫に収まりやすく分割したら、湿らせたキッチンペーパーで包みます。
根本側を下に向きに立て、袋に入れて冷蔵庫で保管しましょう。
湿らせて立てておくことで、自然に近い状態を作り出せますよ。
冷蔵庫に収まりやすく、取り出しやすくなるのもポイントです。
一週間で使い切れない場合は、キッチンペーパーを新たに湿らせて取り替えましょう。
白い部分は3週間、緑の部位は2週間ほど保存できるようになります。
冷凍の場合
冷凍の場合は、袋に収まりやすい形に切りそろえれば、緑の部位も白い部位も同じ袋で保存可能です。
ネギのアリシンは刻んで冷凍すると凍るまでに揮発してしまうため、刻まずに冷凍しましょう。
また、緑の部位のイガイガした感じは冷凍することで食べやすくなりますよ。
使用する際は凍ったまま刻み、調理に活用してください。
ネギの使い切りレシピ
ネギは薬味としてとても優秀ですが、メイン食材にもなります。
ここでは、余ったネギとビタミンB1が豊富な豚肉と薄力粉で作る、糖質代謝バッチリな“勝ち飯”レシピをご紹介します。
朝食や部活動生のおやつにピッタリですよ。
使い切りレシピ①ネギのチヂミ
〜材料〜
- 長ネギ 150g(※葉の部位だけでも可)
- 薄力粉 50g
- 片栗粉 30g(大さじ2)
- 卵 1個
- 水 50cc
- ごま油 お好みの量
- 豚肉 お好みの部位・量
〜作り方〜
- 余ったネギを斜めにスライスする
- スライスしたネギに薄力粉と片栗粉を振りかける
- 卵を溶き、水と合わせ、「2」に入れて混ぜ合わせる
- ごま油をお好みで加える
- 熱したフライパンに流し、豚肉をのせ、両面焼き色がつくまで中火で焼く
- 皿に取り、中濃ソース、ポン酢、キムチなどをお好みでかける
エビやイカなどを入れると、さらにグレードアップします。
ネギが足りない場合は、キャベツや玉ねぎなどを足しても美味しいですよ。
使い切りレシピ②カルボナーラ風ネギのケークサレ
〜材料〜
- 卵 2個
- 砂糖 20g
- 牛乳 100cc
- サラダ油 20g
- 塩 小さじ½
- こしょう 少々
- 薄力粉 100g
- ベーキングパウダー 5g
- ベーコン 50g
- 長ネギ(葉鞘) 100g
- ピザ用チーズ 50g
〜作り方〜
- ベーコンを細切りに、ネギをみじん切りにして油(分量外)で炒める
- 牛乳とサラダ油、塩、こしょうを計量し、合わせる
- ボウルに卵と砂糖を割り入れ、しっかりと混ぜ合わせる
- 「2」を「3」に加え、混ぜ合わせる
- 「1」と薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れ、軽く混ぜ込む
- クッキングシートを敷いたパウンドケーキ型に取り、180度で30分焼く
- オーブンから取り出してピザ用チーズをのせ、続けて10分焼く
パウンドケーキ型以外にも、マフィンカップで焼いて、持ち運びしやすいサイズで作ることもできます。
栄養たっぷりのネギは勝ち飯レシピにおすすめ
ご紹介したレシピは、糖質とアリチアミンだけでなく、牛乳と卵の動物性タンパク質も豊富。運動前の勝ち飯として期待できる料理です。成長著しいお子さまの運動前の栄養補給にもおすすめですよ。
◆ライター・管理栄養士 / ごん太郎
管理栄養士歴15年。趣味で料理全般、スイーツ・パン作り、コーヒー、紅茶、ビールをやっています。
コーヒーについては自家焙煎歴20年以上、ビールは日本ビール検定2級をもっています。
得意ジャンルは食・健康・栄養·医療関連。
人は幸せな未来を想像するとその中に『美味しいものを食べるという項目が上がります。そのお手伝いとしての情報発信をしていきたいと願っています。
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