「愛のムチだよ」
「今から10年ほど前、40代後半の男性上司のもとで仕事をしていました。
普段は静かな雰囲気の上司ですが、急に烈火の如く怒り出すときがありました。
怒りのトリガーは、上司が作ったシステムに不具合が見つかったとき。
自分の作ったシステムによほどの自信があるようでした。
私の担務は、システムが問題なく機能しているかの確認と、不具合の検証です。
仕事だからやっているのに、不具合の発生を報告すると必ず怒鳴られました。
見つけたときは、恐怖でしかありませんでした。
私たちは、『報告するのが怖いから、不具合を起こさないでくれ!』とシステムに願いながら仕事。
今思うと、笑っちゃうくらいおかしな状況で働かされていました。
ある日、会社で『部下による上司の評価制度』が新たに実行されることになりました。
上司の恐ろしさで業務に支障をきたしていた私は、思い切って正直に評価を書くことに。
『必要な業務の報告を行うとき、理不尽に怒鳴りつけるのをやめてほしい』
すると後日、上司がニコニコしながら声をかけてきました。
部下からの評価が本人に伝えられたのでしょう。
上司は気味の悪い笑顔で
『大きな声を出すのは、愛のムチだよ〜』
『キミに期待してるのさ』
と言い放ったんです。
なんて面の皮の厚い上司でしょう。
百歩譲っても私たち部下が感じるのは“愛”ではなく“ムチ”の要素だけ。
この発言に私は、上司に考え直してもらうことは無理だと諦めました。
ちなみに、周りの同僚も上司への評価に私と同じことを書いていたそうです。
そして皆、笑顔の上司から『愛のムチ』である旨の言い訳をされていたことが後々わかりました。
自分の非を絶対に認めない上司、今考えても完全にパワハラです」(30代男性)
理不尽に怒鳴られる
自分のミスを絶対に認めず、逆ギレと怒鳴り声で職場を支配していた上司。
「期待」という言葉で精神的に追い詰める態度は、まさにパワハラ!
安心して働ける環境づくりのためにも、会社は適切に対処してほしいものですね。
※この記事は読者から寄せられた体験談やご意見を元に、一部編集を加えて作成しています
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