【ボーナスいくら?】41歳、建設業の場合
プロフィール
41歳、女性
建設業事務職、年収330万円
一人暮らし
今年度の夏季ボーナス:変わらない金額の見込み
【相談内容】最近の物価高騰で「老後2,000万円問題」は今いくらに?
「ボーナスは趣味を我慢して老後の資金として貯蓄していますが、物価が上がっているため不安です。かつて老後は2,000万円必要といわれていましたが、今はいくらになっていますか?」
現在のボーナスは平均と比べると高い?低い?
同じ年代の平均と比べてみて
相談者さんと同年代の40〜44歳の1年間のボーナス平均支給額は、約111万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
同じ業種の平均と比べてみて
相談者さんと同じ建設業のボーナス平均支給額は、夏季が543,670円*、冬季が約540,595円*となっています。
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和6年9月分結果速報等)」
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和7年2月分結果速報等)」
質問者さんのボーナス額は夏季・冬季合わせて46万円。
その他のボーナス10万円を合算しても平均より低い額となっています。
物価上昇の影響により当時の2,000万円は現在2,170万円
老後2,000万円問題が注目された時期から物価は上昇を続けており、今はいくら必要なのか気になる人も少なくありません。
総務省が発表している2020年度基準消費者物価指数では、2020年の物価を100とした場合、2024年の物価は108.5となっています*。
まり、当時の2,000万円の価値は、2024年の2,170万円と同じということです。
*……参考:統計局「消費者物価指数 / 2020年基準消費者物価指数 / 年報」
本来、物価は健全な経済活動下では緩やかに上昇するもの。
銀行預金で貯蓄した場合、金額は増えるものの物価上昇率よりも金利は低いためお金の価値は低下します。
老後の資金を積み立てる場合は、物価上昇に負けないような金融商品を選ぶ必要があります。
物価上昇に負けない代表的な金融商品は株式投資信託
物価上昇に負けない代表的な金融商品は、株式投資信託。
株式投資信託は変動が激しい反面、大きな運用益が期待できるハイリスクハイリターンの金融商品です。
したがって、以下の3点を守る必要があります。
- 長期運用
- 分散投資
- 一括ではなく分割
短期間での運用では元本割れの可能性があるため、短くとも運用期間として10〜15年は確保するとよいでしょう。
また、一口に株式投資信託といってもタイプはさまざま。
相場の変動は株式投資信託ごとに異なるため、複数の保有により全体の運用成果は安定する傾向にあります。
さらに、積立のように分割して株式投資信託を購入したほうが、運用成果がプラスになる可能性が高いです。
近年は国も投資による貯蓄を推奨しており、新NISAやiDeCoは税制面で優遇されていますよ。
自分の生活費をベースに老後生活資金の算出から始めましょう
相談者さんに年金が支給されるのは24年後。
老後に必要な資金が2,170万円である場合、年間約90万円を貯蓄する必要があります。
*……2,170万円÷24年=90.4万円
老後の必要資金は、生活スタイルや価値感などによって異なります。
2,000万という数字に囚われず、ご自身の老後必要資金の算出から始めましょう。
まとめ
・物価上昇に対応できる代表的な金融商品は株式投資信託。
・長期運用、分散投資、積立で株式投資信託の変動は緩やか。
・自分の生活費をベースに老後必要資金の算出から。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。
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