【ボーナスいくら?】35歳、製造業の場合
プロフィール
35歳、男性
製造業のSE、年収850万円
妻(30歳・会社員)と2人暮らし
今年度の夏季ボーナス:90万円の支給見込み
【相談内容】老後の資金が足りるのか不安です
「投資信託や個別株などへの投資に取り組んでいますが、老後の備えの具体的なイメージが持てずに困っています。今のやり方で本当に大丈夫なのか心配です」
現在のボーナスは平均と比べると高い?低い?
同じ年代の平均と比べてみて
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類」によると、相談者さんと同じ35〜39歳で、勤続10〜14年の場合の1年間ボーナス平均支給額は、約128万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類」
同じ業種の平均と比べてみて
製造業のボーナス平均支給額は、夏季が約55万円*・冬季が約56万円*で、年間約111万円です。
相談者さんの年間賞与額は176万円ですので、年代別・業種別に見ても大きく上回っています。
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和6年9月分結果速報等)」
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和7年2月分結果速報等)」
老後のための具体的な不足額を「見える化」する
現在の家計管理や資産形成に対する意識は非常に高く、ボーナスの活用方法も理想的です。
ただ、相談者さんが気にしているように、老後に向けての資産形成は「目標額の明確化」がカギとなります。
老後に必要な生活費を試算
総務省統計局の調査によると、70歳以上の夫婦2人世帯の消費支出は、令和6年の平均で月252,781円*でした。
30年間で必要な生活費は約9,000万円となります。
*……参考:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)令和6年平均結果の概要」
しかし、「ゆとりがある老後に必要な生活費」という観点で見ると、月に約36.2万円*という調査結果も出ており、この場合は30年間で1億3000万円という大きな金額となります。
*……参考:生命保険文化センター「令和4年度 生活保障に関する調査」
老後の生活費は、ご自身の生活レベルを踏まえて試算してみましょう。
共働き夫婦が受給できる年金額を確認
厚生労働省のデータによると、国民年金と厚生年金の両方を受け取れる場合、令和5年の平均月額は147,360*円です。
相談者さんと同様の共働き夫婦の場合は、平均データで見れば月の受給額は約29万円と計算できます。
*……参考:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和5年度) 」
夫婦の資産管理のカギは「共通の目的」を持つこと
老後に必要な資金は「(生活費−年金受給額)×年数」でざっくり計算できます。
仮に、ゆとりのある老後を理想としていれば、生活費362,000円から年金受給額290,000円を引くと、月に72,000円の不足です。
老後に準備しておきたい金額は、30年分でおよそ2,600万円という計算になります。
このように目標額を見える化すると、必要な積み立て額や運用利回りも逆算できそうですね。
相談者さんは、共働きで世帯年収が高いという強みもあります。
「いつ退職するか」「どこに住むか」「どんな生活を送りたいか」などをご夫婦で定期的に話し合い、資産形成の目的を一致させると老後への安心感につながりますよ。
まとめ
・相談者さんのボーナスは業種・年代平均よりも高く、資産形成の好機です。
・老後資金の必要額を「見える化」し、長期視点で積み立て計画を立てましょう。
・夫婦でのライフプラン共有が、将来の安心感につながります。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
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