【ボーナスいくら?】63歳、製造業の場合
プロフィール
63歳、男性
製造業、工場勤務(嘱託社員)、年収450万円
家族構成:妻(60代、専業主婦)、子ども2人(30代と20代、パート)
今年度の夏季ボーナス:変わらない見込み
【相談内容】今後の年金生活が心配。年金だけで暮らせますか?
「ボーナスは少ないですが、住宅ローンを完済しているので問題ありません。今はまだ給与収入だけで生活できていますが、今後、年金生活になると今より収入が確実に減少します。今の貯蓄で成り立っていくのかが不安です。」
現在のボーナスは平均と比べると高い?低い?
同じ年代の平均と比べてみて
相談者さんと同年代である60〜64歳のボーナス年間平均支給額は、約79万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
同じ業種の平均と比べてみて
相談者さんと同じ製造業の平均支給額は、夏季が約55万円*、冬季が約56万円*です。
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和6年9月分結果速報等)」
*……参考:厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和7年2月分結果速報等)」
相談者さんのボーナスは夏季・冬季合わせて78万円。
同年代と同じくらいの額ですが、業種別では平均より少ないと言えるでしょう。
嘱託社員というお立場を踏まえると、やむを得ないかもしれません。
定年後も働くべき?年金だけで生活する難しさ
相談者さんは今後の年金生活に不安を抱いていらっしゃるご様子。
年金とお子様のパート収入だけで4人分の生活費を賄っていくのは、確かになかなか厳しそうです。
いくらもらえる?年金受給額を確認
厚生労働省の調査によると、65歳以上の男性の厚生年金(国民年金を含む)平均受給額は167,388円*。
奥様が国民年金のみ受給される場合、平均額は56,428円*。
お2人で月約22万円、年間約264万円の年金収入が見込まれます。
現在の年収450万円と比べると、約200万円下がることに。
夫婦だけなら年金だけでも生活可能ですが、4人分となると生活費を抑えるのはもちろん、お子様に正社員として働いてもらうことも必要と言えます。
*……参考:厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 」(p.12,19)
65歳以降も働き続けることを検討して
もし可能であれば、65歳以降も働き続けることを視野に入れましょう。
少額でも年金以外の収入源を確保しておくと、生活にゆとりが出ます。
また、人との交流が生まれるため、生きがいにもつながりますよ。
現在も厚生年金保険に加入されているかと思いますが、70歳まで継続できます。
厚生年金を受け取りつつ、60歳を超えて支払い続けた分が上乗せとなるため、受給額が増える嬉しいメリットも。
ただし、老齢厚生年金と給与の合計額が51万円を超えると、老齢厚生年金が減額または全額受給停止となってしまいますので気をつけましょう*。
相談者さんの場合、現在の月収は賞与も含めて37.5万円。
このお給料を維持して、厚生年金を13.5万円以上受け取る場合は減額対象となってしまいます。
*……参考:日本年金機構「年金Q&A(老齢厚生年金全般)」
まとめ
・相談者さんのボーナスは同年代と同じくらいですが、同業種の平均よりも少なめです。
・年金生活になると、年間200万円の収入ダウン。
・65歳も働き続けることを検討しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
ほかの製造業のボーナスは……
◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
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