【ゾッとする怖い話】この病院には『何か』がいる。入院中に起きた恐怖体験

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日々、多くの患者が行き交い混雑する病院。
しかし、昼間とは打って変わって、静まり返る深夜の病院はどことなく気味の悪さを感じないでしょうか。
今回は「深夜の病院」で入院患者の身に起こった怖い話をご紹介します。

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松木あや
松木あや
2025.04.29

深夜の病院で

薄暗い病院の廊下出典:stock.adobe.com

私がその病院に入院したのは、じっとりと暑い夏の日のことでした。

仕事中の怪我によって病院を訪れた私は、そのまま入院をすることに。
「大した怪我ではない」と仕事に戻ろうとしましたが、上司の勧めもあり、この入院を利用して束の間の休暇を満喫することにしました。

入院し始めて最初の夜のことです。

“コン、コン”

慣れない環境になかなか寝付けずにいた私は、病室を出てトイレに来ていました。
すると、個室の外からドアをノックされたのです。

「……?入ってまーす」

不思議に思いましたが、返答をするとそれ以上ノック音が鳴ることはありませんでした。

ついてくるノック音

夜の病室出典:stock.adobe.com

トイレを済ませた私は病室へと戻り、カーテンを開けて夜空を眺めていました。
夜空を眺めながら「あぁ、少し眠くなってきた」と、ぼーっと考えていると、

“コン、コン”

再び、ノック音が。
「こんな夜中に、誰が?何の用で?」さすがに気味の悪さを感じました。

身体を強張らせ、暫くの間じっと黙っていました。
しかし……

“コン、コン”

また、ドアを叩く音が。

恐怖心はありましたが、まんまと怖がっている様子を見られるのも癪にさわった私は、無視を決め込むことにしました。
「タチの悪いことをする人がいるもんだ」と考えていると、気持ちはだんだんと苛立ちに変わっていき、恐怖心は薄れていきます。

ベッドへ戻った私は布団を抱き込むと、勢いよく仰向けに倒れ込みました。
布団の中で「明日起きたら、イタズラを注意してもらうよう病院側に報告しよう」なんて悠長に考えていました。すると……。

「うわああああああ!」

ベッドへと寝転ぶと、先ほど見ていた窓が視界に入ります。
窓のその向こうには、いるはずのない薄ら笑いの老婆が、肩から上だけを覗かせてこちらを見つめていました。

なんとその病室は、ベランダのない3階なのです。

翌朝、私は逃げるようにして病院を後にすることに。

あの時、じっとりとこちらを見て、笑っていた老婆。
いつから見ていたのか、トイレからついてきていたのか、今となっては知る術はありません。

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松木あや

ホラーやオカルトが好き。在住する東北の地で、ひんやりとした怖い話を収集しています。
恐怖体験の「おすそわけ」を楽しんでもらえると嬉しいです。