日本の春の象徴である桜
桜(サクラ)はバラ科・サクラ亜科サクラ属に分類される落葉広葉樹で、変異種も含めると約600種類以上存在するといわれています。
日本人にとっては春の訪れを知らせる象徴的な花でもあり、古くから多くの人々に愛されてきました。
桜といえば日本のイメージが強いですが、日本以外にも中国や北アメリカなど北半球の温帯地域に広く分布しています!
また、桜の花は枝から直接咲くのではなく枝から細い茎(柄という)を伸ばした先に咲くのが特徴。
白や薄ピンク・濃いピンクなど品種によってさまざまな色や咲き方がありますよ。
桜という名前の由来については諸説あり、「咲く」の複数形である「さくら」がそのまま呼び名になったともいわれています。
桜全体の花言葉
桜全体に共通する花言葉は「精神の美」「純潔」「優美な女性」です。
「精神の美」という花言葉は日本人の心の在り方に由来するといわれ、己を厳しく律する心や武士のような潔さを指しているとされています。
また、「純潔」や「優美な女性」という花言葉は、上記のような日本人の品格に加えて、桜の花の美しさや儚さなどからきているといわれていますよ♪
種類によって異なる桜の花言葉
桜にはさまざまな種類があり、種類によって異なる花言葉を持っています。
ここでは、代表的な桜の種類ごとに花言葉をご紹介します。
ソメイヨシノ(染井吉野)の花言葉
一般的に、「桜」ときいて多くの人がイメージするのがソメイヨシノ(染井吉野)ですよね。
日本で見られる桜の約8割がソメイヨシノともいわれており、日本人にとってもっとも馴染み深い品種です♪
そんなソメイヨシノの花言葉は「高貴」「純潔」「清純」「優美な女性」など。
これは花の色が限りなく白に近い薄めのピンク色であることから、おしとやかな女性らしさや儚さが感じられるためつけられたといわれています。
ヤエザクラ(八重桜)の花言葉
ヤエザクラ(八重桜)は花びらが幾重にも重なって咲く桜の総称です。
ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)・カンザン / セキヤマ(関山)・ベニユタカ(紅豊)などの品種が知られています。
花言葉は「理知」「しとやか」「善良な教育」「豊かな教養」など。
開花する時期が入学・卒業シーズンと重なることから、教育に関連した花言葉がつけられたといわれています。
シダレザクラ(枝垂桜)の花言葉
シダレザクラ(枝垂桜)は枝が垂れる桜の総称です。
花言葉は「優美」「純潔」「淡泊」「ごまかし」「円熟した美人」など。
「ごまかし」という花言葉は、垂れ下がった枝の陰に何かを隠しているように見えることからつけられたといわれています。
また、「淡泊」という言葉は散り際が潔いことに由来し、「円熟した女性」は垂れ下がった枝が加齢によって頭を垂れた女性に見えることに由来しているそうです。
カワヅザクラ(河津桜)の花言葉
カワヅザクラ(河津桜)は早咲きの桜として有名で、ソメイヨシノと比べると大輪&濃いピンク色の花を咲かせるのが特徴です。
花言葉は「思いを託します」と「純潔」。
由来についてはっきりとした説はありませんが、濃いピンク色の花のイメージに由来するのではないかといわれています。
ヤマザクラ(山桜)の花言葉
ヤマザクラ(山桜)は桜の中でも比較的大きく生長し、野生種のため花の色や数に変異が多いという特徴があります。
花言葉は「あなたに微笑む」「高尚」「淡泊」「美麗」など。
「あなたに微笑む」という花言葉は、「まだ雪が残る肌寒い季節に、木々が芽吹くよりも先に桜が咲き、美しい花の姿に思わず笑みがこぼれてしまった」という情景からつけられたといわれています。
フユザクラ(冬桜)の花言葉
フユザクラ(冬桜)は冬(11〜12月)と春(4月)の2回花を咲かせるのが特徴です。
葉が小さいことから、コバザクラ(小葉桜)ともよばれています。
花言葉は「冷静」。
これは寂しさが感じられるような、空気の澄んだ寒い季節にひっそりと花を咲かせる姿に由来しているそうです。
エドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)の花言葉
エドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)は、春のお彼岸を迎える頃に花をつけることからこの名前がつけられたといわれています。
花言葉は「心の平安」「独立」「精神美」です。
「心の平安」という言葉は、エドヒガンザクラの花を見ると心が落ち着くことに由来するといわれています。
また、ほかの桜と比べて樹高が高いため、その孤高な姿から「独立」「精神美」という花言葉がつけられたそうです。
オオシマザクラ(大島桜)の花言葉
オオシマザクラ(大島桜)は花の香りが比較的強く、桜餅を包む塩漬けの葉にも使われています。
花言葉は「心の美しさ」「純潔」です。
これはオオシマザクラの花がほかの桜より白いことに由来しています。
カンヒザクラ(寒緋桜)の花言葉
カンヒザクラ(寒緋桜)は寒さに弱く耐暑性があるため、沖縄・台湾・中国などでよく見られます。
花言葉は「気まぐれ」「あなたに微笑む」「艶やかな美人」「善行」などです。
「艶やかな美人」という花言葉はほかの桜に比べてピンク色が強いことに由来し、「気まぐれ」「善行」という花言葉は春が訪れるよりも前に咲くことに由来しているそう。
また、「あなたに微笑む」という花言葉は、まだ寒さの残る季節でも可憐に咲く姿が微笑んでいるように見えることから付けられたといわれています。
チョウジザクラ(丁字桜)の花言葉
チョウジザクラ(丁字桜)の花言葉は「純潔」「高尚」「心の美」「優れた美」「淡泊」「美麗」などです。
由来に関するしっかりとした説はないものの、小ぶりの花が下向きに咲く姿が控えめなイメージを与えるためではないかといわれています。
国によって異なる桜の花言葉
桜の花言葉は国によっても異なる場合があります。
ここでは、海外の桜の花言葉をご紹介します。
アメリカの桜の花言葉
アメリカでは、桜に「spiritual beauty(精神の美)」と「a good education(優れた教育)」という花言葉がつけられています。
「a good education(優れた教育)」という言葉は、アメリカの初代大統領であるジョージ・ワシントンの逸話に由来しているそう。
ジョージ・ワシントンが幼少の頃に誤って桜の枝を切ってしまったためそれを正直に告白したところ、正直さをかえって褒められたという話からきています。
フランスの桜の花言葉
フランスでは、桜の儚さから「Ne m'oubliez pas(私を忘れないで)」という花言葉がつけられています。
恋人たちが別れるときの切なさと、儚く散る桜の様子を重ねて生まれた解釈だといわれていますよ。
韓国の桜の花言葉
韓国の桜の花言葉は、「가인(佳人=美しい人という意味)」です。
これは、韓国においても桜が儚く美しい花として親しまれているためと考えられています。
桜に怖い花言葉はある?
桜に怖い花言葉はありませんが、何となく怖いというイメージを持たれる場合は多いでしょう。
これは桜の花の儚さに無常観を感じたり、慰霊や鎮魂の木として植えられることが多かったりするためと考えられます。
また、フランス語の「Ne m'oubliez pas(私を忘れないで)」という花言葉からも、悲しみや怖さを感じると捉えられることがあるようです。
桜の花言葉は美しく儚いイメージに由来している
桜の花言葉について詳しくご紹介しました。
桜の花言葉は桜の花の美しさや儚さに由来するものが多く、贈り物にぴったりの言葉も多数あります。
ぜひこの記事を参考に桜の花言葉について知識を深め、贈る際・贈られた際の参考にしてみてくださいね♪
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