52歳の《リアルなお金の悩み》親の介護と自分の老後……。ダブルでお金がかかり不安です【FPが解説】

Baby&Kids / Life style

読者から寄せられたリアルなお金の悩みに、ファイナンシャルプランナーが分かりやすくお答えします。【52歳 女性】
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綾瀬わか
綾瀬わか
2025.05.29

【相談内容】親の介護と自分たちの老後資金、ダブルで不安です……

「母の介護費用がかさんで、自分たちの老後資金を貯める余裕がありません。今後施設への入居も視野に入れていますが、費用が心配です。介護と老後の備えを両立させるにはどうすればよいでしょうか?」

プロフィール

52歳、女性、パート(年収100万円)
家族構成:夫(会社員、年収500万円)、母親(要介護2、同居)
都市部在住
母の介護費用:毎月5万円(訪問介護、紙おむつ代等)
生活費:月25万円前後(介護費含む)
貯金:夫婦合算で約180万円、介護保険には未加入

【回答】介護と老後資金、「両立のカギ」は制度と情報のフル活用

相談者さんの家計では介護費用の削減が急務。
国の介護・医療費制度や自治体の助成金等の公的支援をいかに活用するか、施設の情報をいかに集めるかがカギです。

具体的にどんな行動を取るべきか、3点アドバイスしますね。

①公的支援を有効活用して、無理のない介護プランをつくる

要介護2なら、月額約197,050円の範囲内のサービスを自己負担1〜3割で利用できます*。

まずは、ケアマネジャーと相談しながら、介護サービスを適切に利用できているか確認してください。
介護費用は、基本的に介護を受けているお母さまの口座から支払います。
お母さまの口座残高をよく確認しましょう。
ご家族が無理なく介護できるようなケアプランの見直しが大切ですよ。

また、自治体における介護の補助金制度をチェック。
特に、紙おむつの給付・助成制度がある自治体は多いです。

高額介護サービス費制度高額医療・高額介護合算療養費制度を利用すれば、上限額を超えた介護サービス費や医療費の自己負担金について払い戻しを受けられます。

ちなみに、高度介護サービス費の自己負担上限額はお母さまの場合、月額44,400万円*
現在利用している訪問サービスも対象ですので、毎月5万円の介護費用をかなり抑えられるはずです。

*……参考:厚生労働省「サービスにかかる利用料 | 介護保険の解説 」

②地方の施設も検討して、早めに施設の情報を集めておく

入居可能な施設の情報を今のうちから集めておきましょう。

公的な老人ホームは入居条件が厳しく入居待機者が多いので、要介護3になった際は民間の介護付き有料老人ホームを検討されるかもしれません。

相談者さんがお住まいの都市部では利用料金が高い傾向にありますので、地方の施設も視野に入れることが大切です。

施設の月額利用料は入居一時金に比例します。
入居一時金だけで入居可能か否かを判断するのは危険です。
お母さまの総資産の3分の1以内の入居一時金で済むところを目安に探してみてください。

③今のまま支出を抑えた生活を心がけ、余ったお金はつみたて運用する

相談者さんの家計では、介護費を含めた3人の生活費が月25万円とのこと。
現状かなり節約して生活されていると言えます。

老後は支出のコントロールが重要。
今のように支出を抑えた生活を続けましょう。

もし上記のアドバイスで介護費用を減らせるようなら、その分を毎月NISAのつみたて投資で運用するのもおすすめです。
年金受給まで13年ありますので、毎月2〜3万円でも投資効果が期待できます。

また、定年後も働き続けて年金以外の収入源を少し持っておくことも重要ですよ。

まとめ

車いすの女性と付き添う女性出典:stock.adobe.com

・自治体の介護補助金制度や高額介護サービス費制度等を活用。ケアマネジャーと相談しながら介護費用を抑える工夫を。

・介護施設の情報集めは早めに。

・倹約を心がけ、余ったお金はNISAでつみたて運用を。

※この記事で扱うテーマは、マネー相談に寄せられる一般的なお悩みに、AIと編集者が一部編集を加えたものです。相談への回答および解説はすべてFP資格を持ったライターが対応して執筆しています。

◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
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綾瀬わか

FP2級ライター。元中学校・高校の国語教員です。
社会保険や税制、投資などに関するお悩みを解決するお手伝いをしています。
教員時代に培ったスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。
より多くの方々のお役に立ちたいと思っております。