【相談内容】年収が上がらないのに物価と保険料が高騰して生活が苦しいです
「ここ数年、物価も保険料もどんどん上がって、節約しても生活が苦しいです。子どもの進学も控えていて、将来が不安です。家計をどう見直せばよいか、何を削っていいのか分かりません」
プロフィール
44歳、女性、パート
年収:130万円
家族構成:夫(自営業・年収約400万円)、子ども1人(高校生)
地方在住
世帯手取り年収は約400万円。月の収支は±0円で貯蓄ができない。
・家賃:8万円(賃貸)
・保険料:月4万円(がん・学資・終身)
・教育費:月4万円(塾代・通学定期)
・貯金:30万円(緊急用)、夫の個人年金保険に年20万円拠出中
【回答】保険料の見直しを優先して進学費用を貯めましょう
相談者さんの家計でまず見直すべきは、保険料です。
個人年金を含めて年間68万円支払っています。
1世帯あたりの平均年間払込保険料(個人年金保険の保険料を含む)は、35.3万円*ですので、平均よりもかなり高めと言えるでしょう。
月2万円を目標に見直しましょう。
*……参考:生命保険文化センター「2024年度生命保険に関する全国実態調査|二人以上の世帯調査」(p.40)
また、貯蓄30万円ではお子様の大学資金を捻出できないため、直近の家計目標は「お子様の大学資金をいかに貯めるか」です。
保険は掛け捨て型、資産形成はNISAのつみたて投資で
①終身保険は掛け捨て型の定期保険にする
貯蓄型の終身保険を見直し、掛け捨て型の定期保険に切り替えましょう。
確かに、貯蓄型保険は解約返戻金があり資産形成できて安心です。
ただし、家計を圧迫しているのであれば資産形成は一旦置いておき、今の生活を無理なく維持できる状態にするのが最優先。
今ご家族に必要なのは夫婦どちらかに万一があったときの、残された家族への保障であり、掛け捨て型の保険でも十分可能です。
夫婦で加入しても月1万円程度で済みますよ。
②個人年金保険は払い済み保険にできないか相談する
個人年金保険を払い済み保険にできないか、窓口に問い合わせてみましょう。
保険料の支払いがなくなり、その時点での解約返戻金相当額をもとに元の主契約と同じ種類の保険に変更できます。
受け取れる保険金額は少なくなりますが、保険期間が変わらないのがポイント。
ただし、加入期間や払い込み総額、保険の種類によっては変更できないこともあるので注意が必要です。
保険料を月2万円に収められれば年間44万円の余裕が生まれます。
大学資金確保に向けて、口座の定額自動入金サービスを使って毎月一定額を貯蓄しましょう。
浮いた44万円を今から3年間貯めれば132万円。
加入中の学資保険と合わせれば、大学費用(国立で約250万円*)をほぼ補える計算です。
私立進学等で足りなければ、奨学金も検討しましょう。
*……参考:文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
③老後の資産形成はNISAで積み立て投資
少し家計に余裕が出てきたら、老後のための資金形成をお考えになってもよいでしょう。
おすすめは、NISA口座を開設して積み立て運用すること。
保険で資産形成するよりも手数料が取られず、投資先を自由に選べる分、効率的に資産運用できる可能性があります。
50歳から始めたとしても、年金生活の始まる65歳まで15年間運用可能。
リスクを軽減させた、安定した資産運用が見込めますよ。
まとめ
・貯蓄型保険から掛け捨て型保険に切り替える。
・個人年金保険を払い済み保険に変更する。
・老後のための資産形成はNISAで積み立て運用する。
※この記事で扱うテーマは、マネー相談に寄せられる一般的なお悩みに、AIと編集者が一部編集を加えたものです。相談への回答および解説はすべてFP資格を持ったライターが対応して執筆しています。
◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
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