【貯金額】57歳、女性の場合
プロフィール
57歳、女性
会社員、年収240万円
夫(70歳、会社員)と2人暮らし
世帯年収、700万円
【相談内容】貯金が少なく不安……。ローンを早く返済するには?
「住宅ローンや学資ローンを早く返済したいです。今後どのように資産を増やし、返済を進めていけばいいですか?」
現在の資産額の水準は?
世帯主が70代の方の2人以上世帯の貯金額は、平均が1,757万円、中央値が700万円*。質問者さんの貯金額380万円は中央値よりも大きく下回っています。
住宅ローン残債が1,500万円あることを考えると、早めに改善策を立てていくことが大切です。
*……参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年」
収支の見直しと、貯蓄の優先順位を明確に
質問者さんの現在の世帯年収は700万円とのこと。
家計の中で固定費・変動費のバランスを一度見直してみましょう。とくに通信費、保険料、食費などに無駄がないかを確認し、月2〜3万円、積立貯金の額を増やすことを検討してください。
また、相談者さんの夫は70歳で、今後いつ退職してもおかしくない時期です。夫の退職後の収入減少を想定した「家計のダウンサイジング計画」も早めに立てておくと安心ですよ。
住宅ローンの繰り上げ返済は慎重に
ローン残債1,500万円がご不安とのことですが、現在の金利が低い状況であれば、無理に繰り上げ返済をするよりも、現金を手元に残すことを優先したほうが安全です。
繰り上げ返済を検討するなら、貯金のうち最低でも生活費6か月分+予備資金100万円を残し、それ以上の余剰資金で一部返済する形をおすすめします。
また、退職金の一部を住宅ローン返済に充てる選択肢も視野に入れておきましょう。
今のうちに金融機関と相談し、退職後の返済計画を柔軟に組めるようにしておくと良いですね。
投資を活用し、将来に向けた資産形成も
貯金のすべてが預貯金という点は「安全志向」として評価できますが、インフレ対策や資産形成の観点ではやや非効率です。
今後10年以上つかう予定のない資金がある場合、NISAやiDeCoなどの非課税制度を活用して、少額でもお金に働いてもらうしくみを作っていきましょう。
月1万円からでも、優良なインデックスファンドに投資を行えば、年利3〜5%のリターンが期待できます。老後資金の足しとして、コツコツ積み上げていくのが得策です。
まとめ
・住宅ローンの繰上返済は「生活防衛資金」を確保してからが基本
・貯金のすべてを預貯金にせず、少額からでも投資による資産形成を
・夫の退職を見据えた「家計の縮小戦略」を今から準備する
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
ほかの人の貯金額は……
多い?少ない?貯金は足りている?
あなたの年収や毎月の貯金額を「家族構成×居住エリア」が同じ世帯と比べてみませんか?
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。