【リアル給与明細】33歳、人事職の場合
プロフィール
33歳、男性
人材派遣会社の人事職
▼現状
仕事内容は、アウトソーシング会社での人事総務職。
労働時間は月160時間、残業は10時間程度。
ボーナスはなし。
【相談内容】給与額が上がっても税金が連動して上がるので結局手取りが増えないことに悩んでいます。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、どのように収入を上げるべきかお悩みなのですね
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約327万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の人事事務員の平均年収は約433万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は、残念ながら平均よりも低い水準と言えそうです。
収入が上がると税金も上がり続ける?
質問者さんは、お給料が上がると税金も上がることがお悩みなのですね。
日本の税金制度では、収入が増えると税率が上がる「累進課税」という仕組みがあります。
課税される所得金額:税率:控除額
1,000円〜1,949,000円:5%:0円
1,950,000円〜3,299,000円:10%:97,500円
3,300,000円〜6,949,000円:20%:427,500円
6,950,000円〜8,999,000円:23%:636,000円
9,000,000円〜17,999,000円:33%:1,536,000円
18,000,000円〜39,999,000円:40%:2,796,000円
40,000,000円以上:45%:4,796,000円
*……参照元:国税庁「所得税の速算表」(平成27年分以後)
現在、質問者さんの年収327万円に対し、10%の税率が適用されています。
もし年収が330万円を超えた場合は、その超えた部分だけに20%の税率がかかることに。
例えば、年収が340万円になったとすると、330万円を超えた10万円に対してのみ20%の税金がかかるということです。
残りの330万円は、引き続き10%の税率が適用されます。
次に税率が上がるのは、年収695万円を超えたときです。
超えた部分からは税率が23%に上がりますが、695万円までは20%の税率が適用されるので、税金が一気に増えるわけではありません。
税金は段階的に少しずつ増えていくもの。
今後質問者さんの収入が増えても、急に高くなる心配はありません。
安心して収入アップに向けてがんばってくださいね。
まとめ
・質問者さんのお給料は、残念ながら平均よりも低い水準です。
・収入が上がると税金も増えますが、段階的に少しずつ増えていく仕組みになっています。
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