【リアル給与明細】38歳、調達管理職の場合
プロフィール
38歳、男性
製造業の調達管理職
▼現状
仕事内容は、資材調達・在庫管理・取引先や各部署との折衝業務。
労働時間は月176時間、残業45時間程度。
ボーナスは60万円程度。
【相談内容】業務負荷は大きいですが、残業代が出ているのでお給料には満足しています。最近、NISAやiDeCoを使うと良いと聞きますが、仕組みがわかりません。具体的にどう活用すれば貯蓄を増やせますか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は適正額?
まず、質問者さんのお給料が適正なのかどうかを見ていきましょう。
質問者さんのお給料を年収で換算すると、約418万円となります。
一方、dodaの調査によると、購買・資材調達職の平均年収は約516万円*となっています。
*……参考:doda「doda職種図鑑」
このことから、質問者さんの現在のお給料額は平均よりも低めの水準と言えそうです。
初心者向け!NISAとiDeCoの基本と活用術
最近話題のNISAやiDeCoは、どちらも資産を効率的に増やすための非課税制度です。
仕組みを理解し、目的に応じて使い分けることで、将来に向けた資産形成がより効果的になります。
NISAとは?
NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得られる利益が非課税になる制度です。
通常、投資の利益には20%程度の税金がかかりますが、NISAを利用すればゼロになります。
iDeCoとは?
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後の資産を準備するための制度で、掛金が全額所得控除の対象になります。
また、運用益が非課税で積み上がり、受け取るときも一部が税制優遇を受けられます。
ただし、60歳になるまで引き出せないため、老後資金専用の制度と考えましょう。
投資の効果って?
投資を活用する最大のポイントは、投資で得た利益を再度投資に回す「複利効果」によってお金の成長が期待できることです。
例えば、38歳の質問者さんが65歳までの27年間、毎年3万円を積み立てると仮定しましょう。
現金貯金の場合、単純に27年間で972万円貯まる計算です。
しかし、年利6%で運用した場合、複利効果によって資産が約2,420万円*にまで育つことが期待できます。
*……参考:金融庁「つみたてシミュレーター」を元に算出
投資のリスクは「分散・長期・定額投資」で抑えて
投資には、投資した金額よりもリターンが少なくなる元本割れのリスクがあります。
このリスクを低くするためには、全世界株式などの広く分散された投資信託に、毎月定額での積立投資を15年以上続けることがおすすめです。
まとめ
・質問者さんの現在のお給料額は、平均よりも低い水準です。
・NISAとiDeCoは、どちらも税制優遇が受けられる投資制度です。
・投資は複利効果でお金が育ちます。元本割れリスクを低くするためには「分散・長期・定額投資」が基本です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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