30歳、検査技師の《リアル貯金額》。生活費でいっぱいいっぱい……。貯蓄を増やせますか?【FPが解説】

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読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【30歳 女性】

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松田亮太
松田亮太
2024.11.21

【貯蓄額】30歳、女性の場合

30歳、女性の貯蓄額

プロフィール

30歳、女性
医療業界の検査技師、年収300万円

【相談内容】預貯金の割合が高いですが、一括投資やNISAなどを増額すべきでしょうか?

「実家暮らし時代の貯蓄が大半で、今は一人暮らしで生活費がかかるため少しずつしか貯蓄額が増えません。現在NISAに月20,000円と個人年金に月18,000円を回していますが、増額や一括投資をすべきでしょうか?」

相談者さんの貯蓄額は高水準

単身世帯平均貯蓄額

相談者さんは、実家暮らしの間にしっかりと貯めてこられたものの、一人暮らしになってからはあまり貯蓄できていないことがご不安のようです。
また、金融資産のうち約730万円は普通預金に預けたままであり、投資に回すべきか迷われているとのこと。

一方で、相談者さんと同じ30代単身世帯の平均貯蓄額は594万円、中央値は100万円
相談者さんは同年代と比べて、貯蓄額がかなり多いと分かります。

*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2023/

貯蓄の目的によっておすすめの預け先は異なる

相談者さんは、一人暮らしをされている現在でもNISAに月20,000円、個人年金に月18,000円を回されており、税込年収300万円に対する年間貯蓄額の割合は約15%です。
逆算すると約16万円で生活されているため、かなり節約されているとお見受けします。
日々の積み重ねによって金融資産は1,000万円を超えており、同年代と比べても多くの金融資産をお持ちです。

相談者さんは730万円もの普通預金を投資に預け替えた方が良いか悩んでおられますが、その答えは貯蓄の目的によって異なります

貯蓄の目的別による預け先の例

老後資金をはじめ、家電製品や車の買い替え資金、緊急時の予備資金など、貯蓄の目的は人によってさまざまです。
目的によってお金が必要となる時期も異なるため、預け先を変える必要があります。

老後資金

相談者さんの場合は年金受給年齢である65歳まで35年もあるため、物価上昇にもある程度対応できるよう投資への預け替えが適しています。

家電製品や車の買い替え資金

家電製品や車など耐久財といわれるものの多くは、10年前後で買い替えが必要になります。
ある日突然、故障などで買い替えが必要になる場合がほとんどです。
短期間で必要になる資金は、流動性が高い銀行の普通預金などに預けましょう。

緊急時の予備資金

災害や突発的な事態により収入が途絶えるなど緊急時の生活資金は、3〜6ヶ月分を確保しておく必要があります。
緊急時にすぐ現金化できるよう3ヶ月分は普通預金で預けておき、残りは投資などで増やしておくと良いでしょう。

10年以内であれば普通預金、10年超は投資を検討

ご家庭によっては教育資金や住宅購入資金などもありますが、必要になる時期が10年以内かそれ以上かを基準にして変えると良いです。

10年以内であれば、すぐに現金化できるよう普通預金などに預けておきます。
10年超である場合は投資で資産を増やしましょう。
期間が長いほど、物価上昇に対応できるよう株式投資信託の割合を増やすのがおすすめです。

資産運用期間が短ければ積み立てによる資産運用、20年以上の期間があれば一括も検討しましょう。

まとめ

スマートフォンと通帳を見ている女性出典:stock.adobe.com

・貯蓄の目的によって預け先を変えよう。

・お金が必要となる時期が10年以内であれば普通預金など現金化しやすいものを。10年超であれば投資による資産運用を。

・資産運用期間が20年超であれば一括も。

※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。

 

◆松田亮太

ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。

同年代の貯金額は……

【参考】31歳、男性/イラストレーター出典:4yuuu.com

【参考】30歳、女性/事務職出典:4yuuu.com

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松田亮太

大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務。個人宅を中心にお金の正しい知識と知恵を伝える一方で、社内の総務、人事、経理などバックオフィスを一手に引き受けている。
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級