【リアル給与明細】38歳、介護福祉士の場合
プロフィール
38歳、男性
介護福祉士
▼現状
介護福祉士18年目。
入居者の食事・入浴・排泄等、日々の生活のお世話や健康管理、記録業務。
労働時間は月168時間、残業は月3時間程度。
ボーナスは年間72万円。
【相談内容】負担や責任に対して給料が見合ってないと感じます。副業や転職をすべきでしょうか?
解説するのは……
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。
業務と収入のアンバランス改善には転職一択
相談者さんは介護福祉士として18年勤務されており、現在の年収は450万円ほどあります。
厚生労働省が発表した令和5年賃金構造基本統計調査によると、相談者さんと同じ30代後半の介護職員の平均年収は、以下のとおりです。
お給料256,600円×12ヶ月+年間賞与607,500円=3,686,700円
このデータには介護福祉士の資格保有者ではない人も含まれていますが、相談者さんの年収は同年代の業界平均よりも81万円ほど多いといえます。
一方で、相談者さんが収入に見合っていないと感じるほど、大きな負担と責任がある業務内容とのこと。
業務の詳細はわかりませんが、お体を壊されないか心配です。
まずはお勤め先に業務に収入が見合っていないことを伝え、改善してもらいましょう。
それでも改善されないようであれば、転職を検討しましょう。
副業は収入不足を補うための手段には最適ですが、相談者さんの悩みのような「業務と収入のアンバランス」を改善する手段には向いていません。
なぜなら副業で収入を得るためには新たに業務を請け負うことになり、負担が増えるからです。
従って相談者さんの場合、業務と収入のアンバランスを改善するためには転職一択となります。
転職活動は複数の方法で
転職活動には、以下のような方法があります。
・転職サイトから探す
・転職エージェントにお願いする
・スカウトサービスを利用する
・ハローワークで探す
・知り合いなどに紹介してもらう
・転職フェアに参加する
・公式サイトなどから直接応募する
いずれも一長一短あるため、1つに絞り込まず複数の方法を試してみましょう。
相談者さんの場合は介護福祉士の資格が最大限生きるため、同業他社への転職が一番スムーズです。
もしほかのお仕事に興味があるのであれば、その分野へ進路変更できるのも転職のメリットの1つ。
積極的にチャレンジしてみてください。
転職の際に必ず留意すること
転職したあとに「こんなことは面接のときに聞いてない」と不満が出るケースも。
こうなってはせっかくの転職も失敗となってしまい、何の問題も解決しない可能性もあります。
転職に失敗しないためにも、以下の点について納得するまで確認するようにしましょう。
・具体的な業務内容や今後任される可能性のある業務
・お給料の金額、昇給、賞与の算定方法
・時間外勤務や有給休暇について
雇用契約書などに記載されていますが、中には実態と異なる場合があります。
例えば、有給休暇はいつでも取れると規定されているものの、実態は取りにくい環境であるなど。
転職先の実態を把握するためにも、可能であれば従業員の話も聞いてみましょう。
まとめ
・業務と収入を改善するには副業より転職。
・転職活動は1つの方法に絞り込まず、複数を試す。
・転職先の待遇面などは納得するまで確認する。
・できれば転職先の従業員の話を聞く。
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