【総資産】51歳男性の場合
プロフィール
51歳、男性
早期退職をして、現在はWebライター
現在の年収は144万円
52歳の専業主婦の妻と2人暮らし
【相談内容】早期退職しましたが、お金が足りるか不安
「金融資産が目標額以上になったため、早期退職しました。が、お金の使い方について妻の理解が得られず、退職前とあまり変わらない使い方をされてしまい、不安が尽きません。できればあまりケチケチした生活にしたくないのですが、いくらまでなら支出可能でしょうか?」
現在の貯蓄額は平均の5.3倍、中央値の10.6倍
質問者さんは、早期退職したけれども今後お金が足りるか不安を感じているのですね。
質問者さんの貯蓄額は63,671,197円です。
一方、質問者さんと同年代の50代の平均貯蓄額は約1,194万円、中央値は600万円となっています。
このことから、質問者さんの貯蓄額は平均の約5.3倍、中央値と比較すると約10.6倍となり、平均・中央値どちらと比較しても遥かに多い資産をお持ちということになります。
早期退職後の資産はいくら必要?
では次に、質問者さんが心配している『いくらまでなら支出しても大丈夫か』について考えていきましょう。
早期退職(FIRE)をするのであれば、年間支出の25倍の資産を用意する必要があると言われています。
参考:https://www.orixbank.co.jp/column/article/235/
質問者さんの現在の貯蓄から考えると、63,671,197円(現在の総資産額)÷25=2,546,847円となり、これが1年間に使っても良い金額となります。
質問者さんの場合はWebライターをしておられるので、ここにWebライターの年収144万円を足した3,946,847円が年間に使っても良い金額の目安です。
しかし、この『総資産÷25』で早期退職できるという計算は、7%程度の利回りが期待できる投資商品に投資をして、そこから毎年4%を切り崩して生活をする『4%ルール』と呼ばれるやり方を実践した場合にのみ成り立ちます。
質問者さんは、資産の多くを預貯金と債権で持っておられるので、このお金を手堅く運用できる投資信託に移す必要があります。
「投資信託にはリスクがあるから……」とお思いであれば、4%ルールが使えないので支出額をこれよりもぐっと低く抑えることで対策しましょう。
早期退職後は倹約生活が基本
質問者さんは、奥様にお金の使い方についての理解が得られず、退職前と同じようなお金の使われ方をされるのが不安なのですね。
結論から言えば、奥様には現状をしっかり説明し、節約を心がける必要があることを理解してもらうしかありません。
早期退職と聞くととても豊かな生活をイメージするかもしれませんが、多くの人にとって早期退職後の生活は倹約生活となります。
たとえ1億円資産があっても、先程の4%ルールで取り崩し生活をすれば毎年使えるお金は400万円です。
現在の日本人の平均収入が458万円ですので、1億円の資産があっても平均以下の生活をしなければ資産が枯渇してしまいます。
奥様には実際の数字を見せて説明しましょう。
どうしても生活水準を落としたくないのであればWebライターの収入を上げるか再就職を考えてみてください。
厳しいようですが、老後と呼ばれる時期になってから資金が枯渇すると目も充てられなくなります。
今からお金に対する足並みを夫婦で揃えて、本当の意味で長く幸せな生活を送れるようにしたいですね。
まとめ
・現在の貯蓄額は貯蓄額は平均の5.3倍、中央値の10.6倍です。
・早期退職に必要なお金は年間支出の25倍です。質問者さんの場合、年間使って良いお金は3,946,847円となります。(現在の預貯金や債権を利回り7%程度の投資商品に移すことが前提)
・早期退職後は倹約生活が基本です。夫婦で認識を揃えて、資金不足に備えましょう。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
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