低金利で「学資保険」はどのような影響を受けているの?
自分の教育資金を学資保険で準備してもらった、というママも多いはずです。そのため、「教育資金を貯めるには学資保険」というイメージがあるかもしれません。
しかし、低金利の影響により、学資保険が必ずしも"貯めることに有利"と言い切れなくなってしまっているのが現状です。
金利が低いということは、住宅ローンなどを"借りる"立場からすると、お得な状態です。
一方で、資金を預けたり、運用したりする立場では、全く逆になります。
保険の場合、金利が低いと、保険会社が契約者から預かった資金の運用が難しくなり、保険料の値上げにつながります。
ただし、すでに加入した保険の保険料が値上がりするわけではありません。契約時の条件がそのまま継続されますので、安心してください。
損はしたくない……今後の「学資保険」の使い方と入り方とは?
学資保険は、支払った保険料を積立て、ある一定の時期に満期保険金を受け取るしくみの保険です。
保険の予定利率(保険会社が契約者に約束する運用利回り)が高い頃なら、学資保険は「貯蓄性」と「保障」を兼ね備えた商品でした。
今は超低金利の影響で、貯蓄性の魅力は乏しくなっています。
商品によっては、満期保険金とは別に「お祝い金」があるものや、子どもの医療保障がついているもの、親が亡くなった時の保障がついているものもあります。
特約をつければつけるほど貯蓄性は落ち、場合によっては元本割れしてしまう場合もありますので、注意が必要です。
この超低金利で、「学資保険=貯蓄」という常識を改める時期になったといえるでしょう。
貯蓄性を高めるには、特約は極力つけずにシンプルな契約にする、年払いにするなどの
プランの検討が必要となってきます。
「学資保険」以外にコツコツ貯める手もあり!
教育資金を貯める方法の一つとして学資保険を検討しているのなら、他にも目を向けてみましょう。
「積立定期預金」や「財形貯蓄」、「低解約返戻金型終身保険」や「米ドル建終身保険」なども利用できます。
ここでは、「積立定期預金」についてお話をします。
積立定期預金とは、毎月一定額を普通預金から定期預金に積み立てる商品です。商品によっては、ボーナス月だけ増額したり、ATMから入金できるなど、自分のペースで積み立てられます。
仮に、教育資金として毎月1万円貯めていくとします。
1年間では12万円、6年間では72万円。子どもが生まれてから大学へ行くまでの18年間積み立てると、216万円貯まります。
さらに、児童手当を中学生まで貯めることができれば、約200万円が貯まります。
200万円という金額は、国立大学の4年分の学費に相当します。また、月1万円の積み立てと児童手当の合計約400万円は、私立大学文系学部の学費に相当します。
貯めているお金がリアルにイメージできると、「貯めよう」とする気持ちも固まります。
(※「児童手当」には所得限度額があります)
金利が低いからといって、このままの状態が永遠に続くわけではありません。
保険か貯蓄かではなく、上手に組み合わせて教育資金を準備しておけば、予想外の展開になった時も慌てずに済みますね。
超低金利時代の今こそ知っておきたい、学資保険の基礎知識とポイントをお伝えしました。
お子さんのためにも、きちんと理解しておくことで、賢く活用していきましょう!
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