「ムスコン」とは?
母親であれば、自分の息子だから可愛くて仕方ないのは誰でも一緒のこと。
その愛情が行き過ぎてしまうと、子どもの親離れが遅くなったり、一種の虐待とも言えかねないようなことにも……。
「息子の初体験は、私が相手をしたいくらいだわ。」
「大学生になるまでは一緒にお風呂に入って、話ができる関係を築きたい。」
「一生独身でいて欲しい。」
などという発言は、いずれ子どもを苦しめることにもなります。
息子が"人生の全て"と語れるのは、5歳までくらいが限界なのではないでしょうか。
息子を性的存在として見てしまう母親の心理とは……
愛着・愛情というと、べったりとした繋がりを連想しますが、本来はもっと健全な関わりを指します。
子どもが成長するにつれて、少しずつ親離れ・子離れをするのが健全な親子関係。
では、そもそも母親が息子を性的存在としてみるのは、なぜなのでしょうか。
それは、同性である娘は同一視できますが、異性の息子を同一視できないからと考えられています。自分から離れていく息子を引き留めたい、という意識が働くことも要因なのだとか。
ひどい場合は、息子を性的存在として見てしまう母親もいるのだそう。
その原因は、どこにあるのでしょうか。
「ムスコン」の原因はセックスレス?
本来、母親の持つ性的な欲求は、当然ながらパートナーである夫に向けるべきもの。
それが息子に向くということは、夫が構ってくれない、もしくは、それが望めない状況にあるからだと考えられます。
ムスコンになってしまう母親の家庭を覗いてみると、「父親不在」の状況がとても多いそう。
父親不在というのは、離婚や別居による実質的不在だけを指すのではありません。
夫婦仲が良くなかったり、夫の存在自体をないがしろにしている状況は、実質的な父親不在と同じことなのだそう。
ここには、1ヶ月以上セックスレスで夫婦仲は冷めきっている……という事例も含まれます。
夫との関係が良好であれば、執拗以上に息子に干渉したり、性的感情を持つことはないのです。
「ムスコン」注意報の家庭が気をつけるべきこととは?
度が過ぎた「ムスコン母」にとって、子どもが育つ、つまり自分の元から離れていくことは堪え難い現実です。
でも、子どもが育つにつれて親離れ・子離れができなければ、健全な大人の男性を育てることはできません。
母性を表現するときに頻繁に使われる「包み込む」という言葉は、とても柔らかな響きですが、実は「包み込んで逃がさない」という「母性の罠」にもなり得えます。
この部分を夫婦で理解し、母子の甘い関係を父親が断ち切ったり、社会に積極的に出させるなどの努力をしていく必要がありそうです。
娘よりも息子の方が可愛いと感じるのは、ある種の本能のような部分でもありますが、根深い問題もあるのですね。
溺愛することと母性の罠と夫婦関係。健全な家族関係を築くために、夫婦で話し合ってみる機会も大切なのではないでしょうか。
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