「どっちつかずの正義」とは何か
海軍の大将たちはそれぞれ異なる正義を掲げています。赤犬は「徹底的な正義」、青雉は「だらけきった正義」といったように、自分の行動指針を一言で表すのが慣例です。黄猿の「どっちつかずの正義」は、その名の通り明確な善悪の境界に立たず、状況に応じて柔軟に行動する姿勢を表しています。
これは一見すると優柔不断にも思えますが、裏を返せば任務と人情の両方を秤にかけるバランス型の価値観だといえます。
エッグヘッド編で揺れる立場
エッグヘッドでは、黄猿は世界政府からDr.ベガパンク抹殺の任務を命じられます。しかしベガパンクは長年の協力者であり、黄猿にとっては旧友ともいえる存在です。
さらに、ベガパンクを守る戦桃丸や、過去に関わりのあったくま・ボニーとも敵対することになります。任務を遂行すれば恩人や仲間を失うことになり、情に流されれば政府への反逆となる。この板挟みこそが「どっちつかず」の象徴的な状況でした。
過去にも見える“中立”の姿勢
黄猿のこうした立場は、エッグヘッド以前から見られます。シャボンディ諸島編では、ルーキーたちを一掃するよう命じられつつも、状況を見ながら戦闘の手加減や余裕を見せていました。
また、頂上戦争では赤犬ほど徹底して海賊を排除せず、あくまで任務の範囲内で動いていた印象があります。これは単なる優柔不断ではなく、どちらの側にも極端に偏らない性格と考えられます。
戦桃丸との関係が示す本音
エッグヘッドで描かれた戦桃丸との対峙は、黄猿の「どっちつかず」を象徴する場面です。戦桃丸は黄猿を“おじき”と慕っており、黄猿も親しみを持って接してきました。それにも関わらず、黄猿は任務のために戦桃丸を撃破します。
この行動は冷酷に見えますが、その直前まで黄猿は何度も説得を試みており、本心では戦いたくなかったことがうかがえます。任務と情の間で最後まで迷った結果、命令を優先した──これこそが彼の正義の形です。
「どっちつかず」の利点と危うさ
黄猿の姿勢は、極端な思想による暴走を防ぐ抑制力として働く一方、状況次第でどちらにもつけるため信用を失う危険もはらんでいます。海軍としては有能な駒ですが、仲間から見れば「味方になるか敵になるかわからない存在」ともいえます。
内容次第ではこの中立性が崩れ、黄猿がどちらかに大きく傾く可能性も否定できません。
まとめ
黄猿の「どっちつかずの正義」は、任務と人情の両方を秤にかけ、極端に偏らない姿勢を意味しています。エッグヘッド編では、その中立性が最大限に試され、旧友や部下と戦う苦渋の選択を迫られました。
今後、黄猿がどちらの側に立つのかは物語の大きな転換点となりそうです。

◆misaki
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