【リアル給与明細】35歳、教員の場合
プロフィール
35歳、男性
公務員 教員
▼現状
勤続11年目。
ボーナスは年間160万円。
労働時間は月220時間、残業は月60時間程度。
【相談内容】教員のため残業代がつきません。一般企業の会社員と比べて給料は高い方でしょうか?
解説するのは……
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
質問者さんの年収は平均より86万円高い反面、労働時間がかなり長い
質問者さんはご自身の給料が平均と比較して高いのか知りたいようですね。
全産業における35〜39歳の平均月給が34.9万円*であるのに対して、質問者さんの月収は36.6万円。
平均よりも高い状況です。
しかし、残業を含む労働時間の平均は月178時間*のところ、質問者さんは月280時間と大幅に長いことが分かります。
公立学校の教員は「給特法」という法律により、時間外勤務や休日勤務は給与が支払われないとされています。
代わりに「教職調整額」が月額の給与の4%支給されますが、実際の残業の負担と比べると極めて少額でしょう。
その一方で、ボーナスは全産業の平均より高い傾向にあります。
平均が年間約94万円*に対して、質問者さんは160万円と、66万円も高く支給されています。
残業が多く負担が大きいとは思いますが、年収で比較すると質問者さんは平均より約86万円高い収入を得られていますよ。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
公務員で働くメリットとデメリット
公務員で働く一番のメリットは、給与が安定していることです。
年功序列のため、年々昇給できる見込みがあるでしょう。
また、ボーナスや退職金も高い傾向があります。
働く期間が長ければ長いほど恩恵を受けやすいと言えますね。
社会的信用が高いため、住宅ローンなどの借り入れもしやすいのも特徴です。
一方、年功序列が裏目に出て、仕事に対してモチベーションが保てないという方もいます。
結果が評価されにくいため、挑戦しながらバリバリ働きたい方には物足りないかもしれません。
教員は残業が多いわりに手当が出ないため、身体的負担も多いのが現状です。
転職を考えているのであれば、それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで検討してみてくださいね。
まとめ
・質問者さんの年収は、平均より86万円高いです。
・労働時間は平均より月102時間も長く、身体的負担が大きいようです。
・転職を考えるのであれば、公務員で働くメリット・デメリットを比較して検討してください。
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