【相談内容】今回のお悩みはNISAについて
周りの友人がNISAをやり始めていて、私も興味はあるのですが、月に何万円もNISAに回すのは無理です。月3,000円などでは、やっても意味ないですか。(33歳・会社員)
解説するのは……
◆堀内明子/ウェルスナビ
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。2級ファイナンシャル・プランニング技能士
少額でもNISA、資産運用は始めた方がいい
今回は、少額ではNISAで資産運用をしても意味がないのではないか、というお悩みです。
結論から言いますと、意味はあります!資産運用に回せる金額が具体的に出てくるということは、既に資産運用を始める準備ができている方だとお見受けしました。あとは経験だけなので、ぜひ興味を持ったタイミングで始めていただきたいと思います。
少額でも始めた方がいい理由について、2つほど解説します。
何をするにも最初の一歩が大変
少額でも始めた方がいい理由の一つは、何をするにも最初の一歩を踏み出すのが大変だからです。
NISA口座の開設は、最近ではウェブで完結するものも多いですが、それでも億劫に感じてしまうものです。ただ、長い人生のどこかで資産運用に取り組むのであれば、早めに済ませてしまいましょう。
NISA口座は1つの金融機関でしか開けませんが、年単位であれば他の金融機関に変えることもできます※。また、NISA口座を開いたからといって、お金がかかる訳ではありません。
資産運用をいつでも始められる準備まで、まずはやってみましょう。それで一つ成功です。
※保有している商品は変更前の金融機関に残ります
複利効果があるので運用期間は長いほどいい
少額でも始めた方がいい理由のもう一つは、資産運用をする期間が長いほど、お金がお金を生んでくれる効果が大きくなるからです。これを「複利効果」と言います。
複利効果はニワトリと卵にたとえて説明されることがあります。
例えば、毎年同じ数の卵を産むニワトリがいたとします。2個の卵をニワトリになるまで育てたら、ニワトリは2羽になります。2羽のニワトリがそれぞれ2個の卵を産み、それらを育てたら、ニワトリは4羽になります。このように時間が経てば経つほど、増えるスピードが上がっていきます。
なお、このニワトリは毎年卵を産みますが、お金の場合はプラスばかりではなくマイナスになることもあります。初めのうちは「資産運用の意味はあるのか」と不安になるかもしれません。
それでも、投資する資産が長期的に成長しているならば、10年、20年と資産運用を続けていくことで、「複利効果」は大きくなっていきます。
この効果は、月3,000円の資産運用でも同じです。将来的に資産運用に回せるお金が増えていきえば、さらに効果を実感することでしょう。
資産運用の経験が、これからの人生の大きな財産に
資産運用をしてみることで、お金について学べることはたくさんあります。それはお金の大きさとは関係なく、学んだことはこれからの人生において大いに役立つはずです。
「まずは経験」と思って、少額から始めてみてください。
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