【リアル給与明細】37歳、システムエンジニアの場合
プロフィール
37歳、女性
システムエンジニア
▼現状
仕事内容は、資料作成やプロジェクト運営のサポート。
通常は7.5時間労働だが、時短勤務で5.5時間のみ労働している。
1ヶ月の労働時間は約105時間、残業は3時間ほど。
【相談内容】時短勤務になってから約3年経ちました。現在のお給料は、時短勤務者として多いでしょうか?それとも少ないでしょうか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は適正価格?
相談者さんは時短勤務のため、通常の7.5時間勤務から2時間減らした5.5時間勤務とのこと。
時短勤務の場合は、次のような計算でお給料額を出します。
基本給×実労働時間÷所定労働時間=お給料額
この計算式に相談者さんの状況を当てはめると、以下のようになります。
基本給×5.5÷7.5=260,500円
基本給=355,277円
時短勤務をしていない場合の基本給が355,000円であれば、相談者さんの現在のお給料は高くも低くもない、適正な金額といえます。
※注意:この計算式はあくまで目安です。会社によってはインセンティブや手当があって増額する場合や、給与の計算方法が異なり低く設定されている場合もあります。
今のお給料は相場より低め
時短勤務を抜きにして考えてみると、相談者さんの現在のお給料は相場より低めといえそうです。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、30代後半のシステムコンサルタント・設計者の平均年収は約747万円。
相談者さんのボーナス抜きの年収は、月の基本給が355,000円であれば420万円となります。
平均的なボーナスをもらっていたとしても、年収は平均より低い水準といえるでしょう。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
一方で、支給されている子ども手当はかなり良い金額です。
厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」によると、家族手当の平均支給額は17,600円。
相談者さんの支給額30,000円はかなり多いといえます。
*……参考:厚生労働省「令和2年就労条件総合調査の概況」
システムエンジニアは、勤続年数や経験によって収入の差が大きい職種です。
子ども手当の額をみる限り、相談者さんがお勤めの会社はお給料で従業員に利益を還元していると思われます。
今後の働き方次第で給与アップが見込める、将来性のある会社と考えられそうです。
時短勤務のお給料が適正か、計算式に当てはめて冷静に判断して
時短勤務になると支給額が減るため、お給料の適正性が判断しにくくなります。
基本の計算式に当てはめてみて、基準額以下になっていないかを確認しましょう。
しかしながら、時短勤務はお金では買えない「時間」が手に入る素晴らしい仕組みです。
お金の「多い」「少ない」にとらわれず、ワークライフバランスを考えながら相談者さんらしい働き方ができるといいですね。
まとめ
・時短勤務のお給料の算出方法は『基本給×実労働時間÷所定労働時間』。
・現在のお給料は相場より低め。しかし、手当の額が高いので手厚い会社といえそうです。
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