LCCのメリットとデメリット
LCC(エルシーシー)とはローコストキャリア(Low Cost Carrier)の略で、格安の運賃が魅力の航空会社のことです。
圧倒的な安さで人気のLCCですが、メリットとデメリットをチェックしておきましょう。
LCCのメリット
- 大手航空会社に比べ割安
- さらに格安になるキャンペーン料金がある
LCCのメリットは、やはりその安さです。
何かとお金のかかる子連れでの旅行や帰省には、大きな魅力といえるでしょう。
LCCのデメリット
- 有料のサービスが多い
- 座席の間が狭い
- 手荷物の個数や重量に厳しい
- 便の変更やキャンセルがしづらい
- 出発・到着ゲートが遠い
- 中心地から離れた空港の発着が多い
一方で、デメリットも多くあります。
こういったことでコストを削減し、安い運賃を提供することができるのです。
でもこのデメリットの多くは、運賃プランの選択などでクリアになる場合もありますよ。
【LCC】子供料金と特徴
ここからは、LCC各社の子供料金と特徴を比較してみましょう。
2023年7月現在、日本に就航しているLCCは以下の4社です。
- ピーチ
- ジェットスター・ジャパン
- スプリングジャパン
- ジップエアトーキョー
ピーチ
ピーチ(Peach)は日本の航空会社初のLCCで、成田国際空港や関西国際空港などを拠点としています。
「空飛ぶ電車」をコンセプトとし、電車に乗るように気軽な感覚で空の移動を楽しめることを目指していることから、安さと安全性の高さを両立しているといえるでしょう。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後8日から搭乗可能
- 2歳未満は同伴者(12歳以上)の膝の上に座れば無償
- ベビーカー、チャイルドシート、バシネットは無料で預けられる
- 2歳以上から大人と同額運賃
ジェットスター・ジャパン
ジェットスター・ジャパン(Jetstar Japan)は成田国際空港を拠点とする日本航空グループのLCCで、国内線17路線・国際線3路線を運航しています。
沖縄(那覇)が片道6,380円〜、札幌が片道4,980円〜という安さで人気です。
でも、機内で抱っこ紐の利用ができないので、赤ちゃん連れの場合は注意が必要です。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後3日から搭乗可能(生後3〜7日は要メディカルクリアランスフォーム)
- 2歳未満は片道あたり1,530円が発生(日本国内線)
- 2歳未満は同伴者(15歳以上)の膝の上に座れば無償
- 機内で抱っこ紐の利用は不可
- ベビーカー、チャイルドシート、携帯用ゆりかごなどは幼児一人につき1点無料で預けられる
- 2歳以上から大人と同額運賃
スプリングジャパン
スプリングジャパン(SPRING JAPAN)は、中国の大手格安航空会社『春秋航空』との共同出資で設立された日本航空グループのLCCです。
以前は欠航率が高いことで評判が良くなかったものの、改善を重ねたことで定時運航率が2020年は90%以上となっています。
中国へのフライトが得意で国内路線は成田〜新千歳・広島間のみですが、利用する人にとっては格安で搭乗できるのでおすすめですよ。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後15日から搭乗可能
- 2歳未満は片道あたり1,500円が発生(日本国内線)
- 2歳未満は同伴者(15歳以上)の膝の上に座れば無償
- ベビーカー、チャイルドシート、携帯用ゆりかごなどは幼児一人につき1点無料で預けられる
- 2歳以上から大人と同額運賃
ジップエアトーキョー
ジップエアトーキョー(ZIPAIR Tokyo)は日本航空の子会社で、成田空港を拠点とした国際線専門のLCCです。
成田からソウル、バンコク、ホノルルなどの人気観光地へのフライトが格安でできます。
海外旅行を考えているならチェックしておきたいLCCです。
<子供連れでの搭乗について>
- 0〜6歳までの運賃(U6 Standard)あり
- 0〜1歳も座席確保が必要、チャイルドシートの用意あり
- 0〜6歳までは必ず大人一人と隣の座席を確保サービス
MCCという選択肢も
「LCCは不安だけど安く飛行機を利用したい」なら、MCCという選択肢もあります。
MCCとはミドルコストキャリア(Middle Cost Cattier)のことで、LCCと大手航空会社の間のような存在です。
大手ほどのサービスの手厚さはないものの、LCCよりは快適にフライトできるでしょう。
LCCが成田国際空港などの発着になるのに対し、MCCは羽田空港便があるのが大きなメリット。また、受託手荷物の個数制限がない場合も多いです。
子連れでの旅行や帰省におすすめですよ。
スカイマーク
スカイマーク(SKYMARK AIRLINES)は、国内線輸送人員がJAL、ANAに次いで第3位(2020年度)の航空会社です。
羽田空港から各主要空港への運行をはじめ、茨城空港-新千歳空港などもあります。
普通運賃をはじめ、いま得・たす得・地域スペシャルなど多彩な料金設定があり、リーズナブルに予約することができますよ。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後8日から搭乗可能
- 3歳未満は12歳以上の同伴者の膝の上に座れば無償
- 3歳以上12歳未満の小児普通運賃あり
スターフライヤー
スターフライヤー(STARFLYER)は、北九州空港を拠点とし、羽田空港〜九州間を中心とした路線を展開しています。
スカイマークに比べると普通運賃は高いものの、座席間隔が広かったり、可動式フットレストがあったりと、設備が整った座席で快適に過ごせるのが魅力です。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後8日から搭乗可能
- 3歳未満は同伴者(大人)の膝の上に座れば無償
- 使用する座席の隣を11,500円で購入し、荷物を置くなどできる
ソラシドエア
ソラシドエア(Solaseed Air)は、九州・沖縄を中心に国内10ヶ所以上の空港に就航しています。
サービスは充実していますが、小型の飛行機を使用することで運賃が安くなっています。ANAとのコードシェア便もあり、本数が多いのも特長です。
夏休み期間中に小児運賃セールがあるのも嬉しいポイント!(2023年)
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後8日から搭乗可能
- 3歳未満は12歳以上の同伴者の膝の上に座れば無償
- 3歳以上12歳未満の小児普通運賃あり
エアドゥ
エアドゥ(AIR DO)は北海道区間に特化していて、北海道への旅行や帰省におすすめです。
こちらもANAとのコードシェア便があり、予約も取りやすいでしょう。
<子供連れでの搭乗について>
- 赤ちゃんは生後8日から搭乗可能
- 3歳未満は12歳以上の同伴者の膝の上に座れば無償
- 3歳以上12歳未満の小児普通運賃あり
エアージャパン
エアージャパン(AirJapan)はANAグループの中距離国際線航空会社で、2024年2月に運行開始予定です。
成田国際空港・関西国際空港の2拠点になる予定で、運行が開始されれば海外旅行時の選択肢が増えることになります。
<子供連れでの搭乗について>
未定
攻略!LCCで子連れ旅行するときのポイント
最後に、LCCで子連れ旅行するときのポイントを解説します。
楽しい旅行にするために、ぜひ参考にしてくださいね。
大手やMCCが安い場合もある
LCCの最大の魅力はその価格です。でも、実は場合によっては大手航空会社やMCCを利用したほうがお得になることもあります。
例えば、LCCは2歳から大人と同額の運賃がかかるのに対し、大手やMCCでは3歳未満は同伴者の膝の上に座れば無償で乗ることができます。
そのため2歳児がいる場合は、LCCにこだわらずに検討するのもアリです。
ただ、2歳でも座席があったほうが楽なこともあるので、あらゆるパターンを想定して航空会社を選ぶと良いでしょう。
最安ではなく2番目のプランを利用する
LCCには、いくつかの運賃プランがあります。
最安プランは、座席の料金が安いかわりに、座席指定や受託荷物料、フライト変更手数料などがすべて有料であることが多いです。
2番目のプランであれば、荷物は1個まで無料・座席指定が無料などになっている場合が多く、荷物の多くなりがちで席が離れたら困る子連れ旅行におすすめです。
料金とサービスのバランスが良いプランを選ぶようにしましょう。
荷物のサイズ・重さ・個数をチェック
荷物には、機内持ち込みの手荷物と、受託手荷物(預け手荷物)があります。どちらもサイズや重さ、個数に制限があるため、しっかりとチェックしましょう。
もし制限を超えてしまうと超過料金を支払うことになってしまいます。
荷物の用意ができたら、制限内に収まっているかを必ず確認してくださいね。
時間に余裕を持って行動する
LCCはチェックインの時間に厳しく、少しでも過ぎると搭乗を断られる場合が多くあります。
大手では少しだけ待ってくれたり、WEBで事前にチェックインできたりしますが、LCCでは対応していない会社もあります。
チェックイン時間はしっかりと確認して、当日に乗り遅れないように気を付けましょう。
また、LCCは中心地から離れた空港を利用していることが多いです。空港内でも、カウンターや搭乗口まで遠いこともあります。
子連れでの旅行は思ったように進まないことがあるので、時間には余裕を持って行動するのが◎
セール運賃を見逃さない
基本的に運賃の安いLCCですが、セールやキャンペーンも多く開催されています。
片道10円というような激安価格になることも!
ツイッターやメールマガジンを登録して、こまめにチェックすることをおすすめします。
子供のおもちゃは持参
大手航空会社では、座席にモニターがあったり、おもちゃがもらえたりと、子供が喜ぶようなサービスも充実しています。
LCCではそういったサービスがないことがほとんどなので、子供を飽きさせない工夫を自分たちでする必要があるでしょう。
子連れ旅行は快適にフライトできるように選択して
なにかと大変な子連れ旅行。フライトは最大の難関と言っても過言ではありません。
安く済ませたいのはやまやまですが、快適な空の旅をするためには多少出費したほうが良い場合もあります。
ぜひこの記事を参考にして、航空会社を選んでみてくださいね!
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。