「お米に虫がつく」原因と予防方法▶︎お米につく虫の正体とは……?
お米につく虫は、お米が“古いから”つくのではありません。
実は「食べてしまっても大丈夫よ」とも言われるお米につく虫。
確かにそうなのですが、実際目の当たりにすると、あまり気持ちの良いものではありませんし、正直、驚いてしまいますよね。
初めて耳にすると、「虫を食べるということ!?」と捉えてしまう方もいるのですが、決してそうではありません。
「間違えて口にしてしまっても、害はない」ということなのです。
果たして、このお米につく虫とは何なのでしょうか?
いくつかの種類があるのですが、今回は代表的な2種類についてお話します。
「お米に虫がつく」原因と予防方法▶︎代表的なお米につく虫
《お米につく虫①》ノシメマダラメイガ
お米のヌカや芽の部分に卵を生みます。生まれた幼虫は、黄白色に近く、小さな芋虫のような形をしています。
ヌカを食べて成長し、やがて白い糸を出して、約8mmくらいのさなぎになります。
白い糸でくっついたお米を見たことがある方がいたら、それがさなぎです。
さなぎから羽化すると、黄褐色の羽のある小さな蛾になります。
《お米につく虫②》コクゾウ虫
一般的に多いのが、こちらではないでしょうか。
コクゾウ虫(穀象虫)は、約3mmくらいの小さなカブトムシのような甲虫の1種。繁殖力には目を見張るものがあります。
「お米に虫がつく」原因と予防方法▶︎お米に虫がついた時の対応は?
お米は、「購入した袋のままでの保管をオススメしない」と、よく言われています。
これは、先ほどご紹介した虫が、お米の袋などを破って中に入り込むこともあるからです。
オススメは、定期的にヌカなどの掃除をした密閉容器に入れること。
そして、どのような虫でも、気温が20℃を超えると発生しはじめて、25℃を超えると活発に動きはじめます。
また気温・湿度が上がってくるとお米も痛みやすくなり、匂いやカビの原因にもなり始めます。
つまり、新米・古米という関係性ではなく、ちょうど気温、湿度が高くなる時期と、お米の切り替え時期が重なり、「虫が出た事件」が増えるのだと私は考えています。
虫の発生率は、気温や湿度などの環境に左右されるのです。
「お米に虫がつく」原因と予防方法▶︎保管期間の目安
また気をつけたいのが、米につく虫=穀物につく虫です。
小麦粉や乾麺も、例外ではありません。そこから虫が出ないのは……ちゃんと保管しているからではありませんか?
これらの虫は、お米が古くなればなるほど発生しやすくなるので、古くならないうちに食べきるのが1番の対策法です!
お米は、日が経つにつれて味自体も落ちてくるので、一石二鳥ですね。
お米の保管期間の目安は季節によって変わりますが、以下のようになります。
夏……1週間~2週間
冬……3週間~1ヶ月
ただし、気温や湿度などの環境でも変わってきますので、あくまでも目安としてお考えください。
最後に、お伝えしておきたいのが、消費者サイドの保管方法だけを、私たちお米屋さんは責めたいわけでもない、ということです。
あきらかに「買ってきたばかりで開けたのに虫がいる!」となってしまった場合には、お買い上げいただいたお店などへ相談することをオススメします。
例えばスーパーなどの量販店でも、そこに納品しているお米屋さんが対応してくださるはずです。
虫が繁殖しやすい高温・多湿・長期保管などの思い当たる節があれば、購入先がお米屋さんの場合は、気になることや分からないことに対しては勇気を持って相談してみてください。
近くに米屋さんが無い、相談しにくそう……といった場合は、今回ご紹介した内容を試してみてくださいね。
「おいしいお米ライフ」を楽しんでいただけますように♪
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。