夏越の大祓:“茅の輪”は無病患災のシンボル
夏越の大祓の習わしは、『備後風土記』にその起源があります。
その昔、旅の途中のスサノオノミコトが、蘇民将来(そみんしょうらい)と巨旦将来(こたんしょうらい)という兄弟に宿を頼みました。
裕福な弟の巨旦将来は断り、貧しい兄の蘇民将来は快く泊めて粟飯でもてなしました。
スサノオノミコトは、一夜の御礼に茅の輪を渡し「もしも疫病が流行したらつけなさい」と教えます。
後に疫病が流った時、蘇民将来の一家は、茅の輪のおかげで疫病から逸れることができたそう。それ以来、茅の輪は無病息災のシンボルとなりました。
初詣から半年、間もなく本格的な暑さがやってきます。半年間の無事に感謝して、これからの半年の無病息災を願うのはいかがでしょうか。
夏越の大祓:“茅の輪くぐり”の方法
茅には、古来より邪気を祓う力があるといわれています。
大きな茅の輪を左回り→右回り→左回りと八の字に3回くぐってお参りをします。
茅の輪をくぐりながら、夏越の歌を唱えます。1回目と2回目は、ちょうど無限大の記号「∞」を書くのに似ています。
唱える歌は、茅の輪をくぐるたびに異なり、1回目は 「水無月の 夏越の祓へする人は 千歳(ちとせ)のいのち 延ぶと言ふなり」 。
2回目は、「思ふこと みな尽きねとて 麻の葉を 切りに切りても 祓ひつるかな」 。
3回目は、「宮川の清き流れに禊(みそぎ)せば 、祈れることの叶わぬはなし 蘇民将来(そみんしょうらい)、蘇民将来」 と2度ずつ唱えるそうです。
「夏越の大祓」ができる神社:明治神宮
「明治神宮」公式サイト「夏越の大祓」ができる神社:神田明神
「神田明神」公式サイト「夏越の大祓」ができる神社:芝大神宮
「芝大神宮」公式サイト最近、何となく疲れやすかったり、疲れが抜けにくく感じるのは、梅雨の季節のせいではなく、半年分のあやまちや罪穢れが溜まったせいかもしれません。
いよいよ真夏も間近。蒸し暑い季節を、家族そろって笑顔で、健康に過ごすために、今年は「夏越の大祓」をしにお出かけしてみませんか?
大祓は6月30日に行う神社が多いのですが、茅の輪は少し早目に設置されて、7月に入ってしばらく設置されている神社もあるようです。
神社により少しずつ異なる場合もあるため、詳しくはお出かけの神社でお尋ねください。
また、すべての神社で設置されているわけではないので、確認してからお出かけくださいね。
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