【住宅ローンの現実】父60代、世帯年収600万。ローン2500万は妥当ですか?【FPが解説】

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読者から寄せられたリアルな貯金額を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【20歳 フリーター】
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松田亮太
松田亮太
2025.05.31

【住宅ローン】20歳、フリーターの家庭の場合

20歳、フリーターの貯金額

プロフィール

20歳、フリーター

▼現状
世帯年収:600万円
住宅ローン:2500万円
家族構成: 父(62歳)、母(53歳)、兄夫婦、甥との6人暮らし
地方在住

【相談内容】世帯年収600万円×住宅ローン2,500万円は高すぎる?

「収入は毎月の生活費で使い切ってしまい、貯蓄ができません。住宅ローンを抱えた両親が心配なので、資産運用についてアドバイスが欲しいです」

世帯年収600万円の住宅ローンをシミュレーション

ローンの目安

世帯年収600万円の相談者さんの場合、借入額は2,500万円であるため、年収倍率は約4.2倍となっています。

これに対して、住宅金融公庫の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国の利用者が借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。

収入に対する住宅ローンの負担は平均よりも軽めと言えます。

*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)

毎月の住宅ローン返済額の目安は?

毎月返済額

相談者さんのご両親のローン返済額は毎月7.6万円とのこと。

世帯年収600万円の場合における、居住費が家計を圧迫しすぎない目安である収入の25%以内は月12万5千円です。

ご両親のローン返済額は平均よりも低めと言えます。

当座の目標として生活基盤の安定化を

相談者さんは投資が気になるとのことですが、その前に生活基盤の安定化を図る必要がありそうです。

相談者さんのお住まいには、実質3世帯が同居している状態です。
3世帯合算の世帯収入が600万円ですから、収入があるご家族のどなたが欠けても住宅ローンの返済が大きな負担となる可能性があります。
お父様の引退後に住宅ローンの返済や生活費の支払いが滞らないよう、収入の増加策を立てておきましょう。

さらに、相談者さんはフリーターとして働かれていますので、勤務先によっては社会保険に加入していない可能性があります。
その場合は国民年金1号被保険者となるため、65歳から受け取れる老齢基礎年金の金額は年間で78万900円です。
老後の生活費には足りない可能性があります。

収入を増やすためにも、正社員として就職活動を始めてみてもよいかもしれませんね。

老後の資金確保目的の資産運用は株式型の投資信託で

相談者さんは20歳であるため、年金の受取年齢まで45年あります。
十分な時間があるため、資産運用は株式型の投資信託を中心にしましょう。
例えば、毎月1万円を65歳までの45年間株式型の投資信託で運用し、平均の利回りが6%である場合、拠出金は540万円ですが受取額は2,756万円*となる計算です。

*……金融庁「つみたてシミュレーター」を元に算出

株式型の投資信託は年間運用実績の振れ幅が大きいですが、長期運用によって大きなリターンが期待できます。
少額からでも始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

コーヒーを飲んでいる女性出典:stock.adobe.com

・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は平均よりも高め。

・資産運用の前に生活基盤の確保を。

・運用期間が長ければ、株式型の投資信託を中心に。

※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。

◆松田亮太

ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。

ほかの人の貯金額は……

【参考】39歳、男性/介護職出典:4yuuu.com

【参考】39歳、男性/営業職出典:4yuuu.com

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松田亮太

大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務。個人宅を中心にお金の正しい知識と知恵を伝える一方で、社内の総務、人事、経理などバックオフィスを一手に引き受けている。
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級