【住宅ローン】20歳、フリーターの家庭の場合
プロフィール
20歳、フリーター
▼現状
世帯年収:600万円
住宅ローン:2500万円
家族構成: 父(62歳)、母(53歳)、兄夫婦、甥との6人暮らし
地方在住
【相談内容】世帯年収600万円×住宅ローン2,500万円は高すぎる?
「収入は毎月の生活費で使い切ってしまい、貯蓄ができません。住宅ローンを抱えた両親が心配なので、資産運用についてアドバイスが欲しいです」
世帯年収600万円の住宅ローンをシミュレーション
世帯年収600万円の相談者さんの場合、借入額は2,500万円であるため、年収倍率は約4.2倍となっています。
これに対して、住宅金融公庫の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国の利用者が借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。
収入に対する住宅ローンの負担は平均よりも軽めと言えます。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額の目安は?
相談者さんのご両親のローン返済額は毎月7.6万円とのこと。
世帯年収600万円の場合における、居住費が家計を圧迫しすぎない目安である収入の25%以内は月12万5千円です。
ご両親のローン返済額は平均よりも低めと言えます。
当座の目標として生活基盤の安定化を
相談者さんは投資が気になるとのことですが、その前に生活基盤の安定化を図る必要がありそうです。
相談者さんのお住まいには、実質3世帯が同居している状態です。
3世帯合算の世帯収入が600万円ですから、収入があるご家族のどなたが欠けても住宅ローンの返済が大きな負担となる可能性があります。
お父様の引退後に住宅ローンの返済や生活費の支払いが滞らないよう、収入の増加策を立てておきましょう。
さらに、相談者さんはフリーターとして働かれていますので、勤務先によっては社会保険に加入していない可能性があります。
その場合は国民年金1号被保険者となるため、65歳から受け取れる老齢基礎年金の金額は年間で78万900円です。
老後の生活費には足りない可能性があります。
収入を増やすためにも、正社員として就職活動を始めてみてもよいかもしれませんね。
老後の資金確保目的の資産運用は株式型の投資信託で
相談者さんは20歳であるため、年金の受取年齢まで45年あります。
十分な時間があるため、資産運用は株式型の投資信託を中心にしましょう。
例えば、毎月1万円を65歳までの45年間株式型の投資信託で運用し、平均の利回りが6%である場合、拠出金は540万円ですが受取額は2,756万円*となる計算です。
*……金融庁「つみたてシミュレーター」を元に算出
株式型の投資信託は年間運用実績の振れ幅が大きいですが、長期運用によって大きなリターンが期待できます。
少額からでも始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は平均よりも高め。
・資産運用の前に生活基盤の確保を。
・運用期間が長ければ、株式型の投資信託を中心に。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。
ほかの人の貯金額は……
多い?少ない?貯金は足りている?
あなたの年収や毎月の貯金額を「家族構成×居住エリア」が同じ世帯と比べてみませんか?
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。