【住宅ローン】39歳、介護職の場合
プロフィール
39歳、介護職
▼現状
世帯年収:350万円
住宅ローン:3,500万円
家族構成: 子(17歳、高校生)との2人暮らし
都市部在住
【相談内容】世帯年収350万円×住宅ローン3,500万円は高すぎる?
「投資へもう少しお金をまわしたいと考えていますが、住宅ローンもあり思うようにできません。もっと投資へお金をまわす方法はありますか?」
世帯年収350万円の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借り入れをしているか確認してみましょう。
住宅金融公庫の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者が実際に借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。
世帯年収350万円の相談者さんの場合、借入額は3,500万円で年収倍率は10倍。
収入に対する住宅ローンの負担は平均よりも重めと言えます。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額の目安は?
一般的に、居住費が家計を圧迫しすぎない目安は、収入の25%以内といわれています。
世帯年収350万の場合は毎月約7万3千円です。
相談者さんの現在のローン返済額は毎月10.6万円とのことですので、家計における住宅費の割合は平均よりも高めと言えます。
投資をする前に、必ず備えておくべき「生活防衛費」とは?
質問者さんは、投資にお金をまわして少しでも資産を増やしたいとお考えなのですね。
素晴らしいことですが、お金の使い方には「順番」があります。
現在の資産状況をチェック
相談者さんの資産は以下の通りです。
- 株式:100万円
- 生命保険:200万円
- 現金貯金:なし
さらに住宅ローンもあるため、投資より先に考えたほうがよいことをお伝えします。
まずは「生活防衛費」を準備しよう
投資をする前に大切なのが「生活防衛費」の確保です。
これは、急な怪我や病気で仕事を休まなければならなくなったときや、思わぬ大きな出費があったときに備える現金貯金のこと。
生活防衛資金の目安は、生活費の6ヶ月〜1年分を目安にしてくださいね。
なぜ現金が必要なの?株だけじゃダメ?
株式は値動きがあるため、タイミングによっては大きく下がることがあります。
たとえば、お子さんの教育費が必要なときに、株価が下がっていたら……。
「今お金が必要だから」と売ってしまうと、大切なお金が減ってしまうことになりかねません。
今は「守るお金」を作るとき
投資をしたい気持ちは尊重すべきですが、まずは「守るためのお金=現金の貯金」を優先するのが安心・安全なステップです。
今は「土台作り」の時期と考え、焦らず、一歩ずつ進みましょう。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は、年収の10倍で平均よりも高め。
・投資をする前に生活費の6ヶ月〜1年分程度の現金貯金を「生活防衛費」として準備しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
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