詐欺に遭いやすい人の特徴①「人を信じたい」気持ちが強すぎる
人を疑うよりも、信じたい──
心の優しさが、ときに詐欺に巻き込まれてしまうことも。
たとえば「この人だけは信じられる」と思うと、
冷静な判断ができずに、感情で行動してしまうことがあります。
「信じたい気持ち」と「事実を確かめること」は別もの。
「一度冷静なって情報を整理する」「少し時間を置いてから返事をする」など、
小さなステップが、自分の身を守ることにもつながります。
詐欺に遭いやすい人の特徴②「自分は見抜ける」と思っている(正常性バイアス)
「詐欺なんて、自分が引っかかるわけない」
と思っているあなたこそ、注意が必要です。
“正常性バイアス”と呼ばれ、都合の悪い情報を「自分には関係ない」と感じてしまう心理です。
たとえば、大雨で避難指示が出ても「うちは大丈夫」と避難しないのもの正常性バイアスのひとつ。
詐欺でも、「自分なら見抜ける」と過信してしまうと、判断を誤ることも。
「私も例外ではないかもしれない」と危険性を認識することが大切な防御です。
身近な人に一言相談するだけでも、詐欺の危険から免れるかもしれません。
詐欺に遭いやすい人の特徴③「お得」「限定」に弱い(希少性の原理)
「今だけ」「あなただけ」「特別に」──
これらの言葉にグッと惹かれてしまうことはありませんか?
“希少性の原理”と呼ばれる、冷静な判断力を奪ってしまう心理状態です。
「手に入らなくなるかも」という焦りが働き、「どうしても手に入れたくなる」気持ちが強くなるのは当然のこと。
詐欺はこの心理を巧みに利用します。
「即決しない」「人に話してみる」など、
意識的に“間”をつくって、正しい判断をしましょう。
詐欺に遭いやすい人の特徴④断るのが苦手(返報性の原理・一貫性の原理)
「時間をつくってもらったし、断るのが申し訳ない」
「ここまでやりとりしたし、今さらやめにくい」
この気持ちは、“返報性の原理”(親切にされたら返さなきゃ)と“一貫性の原理” (一度YESを言ったら後に引けない)が深く関わった状態です。
多くの詐欺師はこの心理を利用し、最初に「ちょっとだけ」「無料で」と近づいてくることも。
「断ること=悪いこと」ではなく、「断ること=自分の大切な境界線を守ること」。
あらかじめ「家族と相談してから決めます」「一度帰ってからお返事します」など、
自分の“断りやすい言い回し”を準備しておくと心強いですよ。
詐欺に遭いやすい人の特徴⑤不安や孤独を感じている
気持ちが沈んでいるとき、支えてくれる言葉ほど沁みるものです。
しかし、冷静さを保つのが難しい瞬間でもあり、詐欺師は弱ったあなたに近づいてくるかも……。
「あなたの力になりたい」「ずっと味方です」などの甘い言葉で、
不安や孤独に寄り添うふりをして、騙そうとする側面もあります。
「この人なら信じられる」
無条件に信用するのでなく、“それ以外の選択肢”も一応持っておく意識が大切です。
しんどいときは、判断を急がない。
そして、「一人で抱えないこと」こそが、いちばんのリスク回避につながるかもしれません。
一瞬の“心のスキ”
詐欺に遭うのは、判断力がない人ではありません。
悪い人は、誰の心にもある“ちょっとしたスキ”を、巧みに利用してきます。
“心のスキ”は、ごく普通の自然なタイミングでふと現れるものです。
だからこそ、「私はどこで迷いやすいのか?」を知っておくことが、自分を守る力になりますよ。
※記事に使用している画像はイメージです。

◆SanKaku / さんかく
心理学とことばに惹かれる、ちょっと多趣味なライターです。
医療・教育・子育てと関わりながら、日々のふとした気づきを「言葉」にするのが好きです。
心理学の視点から、「人の心の動きっておもしろいなあ」と思った瞬間を記事にできたらいいなと思っています。
Canvaでの資料作成やアニメ鑑賞も大切なリフレッシュタイム。
“自分の言葉で、誰かの気づきにつながる”そんな文章を届けられたらうれしいです。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。