【住宅ローン】41歳、製造業の場合
プロフィール
41歳、男性
製造業の技術職
▼現状
世帯年収:700万円
住宅ローン:4,000万円
家族構成:妻(30代)、子3人(小学生・未就学児)
地方在住
【相談内容】世帯年収700万円×住宅ローン4,000万円は妥当?
「子ども3人の教育費が不安です。成長とともに個室も欲しがるのでリフォームも考えていますが、住宅ローン4,000万円で今後ゆとりを持てるでしょうか?」
世帯年収700万の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借入かを見てみましょう。
住宅金融公庫「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者の平均借入額は年収の6.7倍*。
世帯年収700万円の相談者さんの借入額は4,000万円で、年収の5.7倍。
平均よりも低めで、一般的に無理のない範囲とされる年収の5〜6倍以内に収まっていますので、妥当な借入額と言えますね。
*……参考:住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額は少なめの水準
相談者さんの現在のローン返済額は、毎月9万円とのこと。
居住費の目安は収入の25%以内なので、年収700万円の場合は約14.6万円。
毎月の居住費はしっかり抑えられていると言えますが、家計にゆとりがなく将来が不安なご様子です。
お子様3人分の今後の教育費を考えると、収入を増やす工夫と固定費の見直しが必要ですね。
副業をする、奥様もパートや正社員として働かれるなど、夫婦お2人で収入を増やすことを視野に入れましょう。
最低保障は掛け捨て型の生命保険で、貯蓄は資産運用で
相談者さんは保険の見直しを考えておられるとのこと。
余裕がないときこそぜひ覚えていただきたいのが、最低保障は掛け捨て型の定期生命保険、必要資金は自分で資産運用という考え方。
本当に必要なのは、お子様たちが成人されるまでに夫婦どちらかが大病を患ったり亡くなったりされた場合の残された家族への保障です。
それらは定期の生命保険でカバーできます。
掛け捨て型になりますので、貯蓄型保険とは違って月額数千円で済む場合がほとんどです。
生命保険文化センター「2024年度生命保険に関する全国実態調査 二人以上の世帯調査」によると、1世帯あたりの年間払込保険料(個人年金保険の保険料を含む)は平均35.3万円*。
一方で、夫婦ともに数千円の定期保険に加入する場合、2人合わせても年間12万円程度です。
現在もし平均と同程度お支払いなら、出費を年間20万円抑えられます。
*……参考:生命保険文化センター「2024年度生命保険に関する全国実態調査|二人以上の世帯調査」(p.40)
大切なのは、資産運用を保険でカバーしようと考えないこと。
もし、家計を圧迫している貯蓄型保険の契約がおありなら、解約を検討しましょう。
保険の見直しで浮いたお金をNISAでつみたて運用するなどして、将来の教育費を今から貯める方法を考えてみてくださいね。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の負担は年収の5.7倍で、平均よりも軽め。
・教育費を捻出するために、収入を増やす工夫と固定費の見直しが必要。
・保険は掛け捨て型生命保険で最低限にして、残ったお金で資産運用。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆綾瀬わか
FP2級ライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
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