【リアル給与明細】25歳、元コンビニ副店長の場合
プロフィール
25歳、女性
コンビニ副店長時代の給与明細
夫は自営業
▼以前の状況
ボーナスは年間120万円。
労働時間は月190時間、残業は月35時間程度。
【相談内容】育児との両立が難しく、現在はコンビニ副店長を辞めています。夫の自営業を手伝うかパートに出るかで迷っていますが、家計のためにはどちらがよいでしょうか?
解説するのは……
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
自営業妻はどう働くと効率がいい?
コンビニの副店長は育児との両立が難しくて辞められたそうですが、月の労働時間が190時間にも及んでいたのなら無理もありません。
質問者さんは、ご主人の自営業手伝いとして働くかパートに出るかで、どちらが効率がよいか考えているようですね。
どちらがよいのかは働く時間や年収によって変わります。
パート勤務の場合
パート勤務の一番のメリットは、社会保険に加入できること。
一定の条件のもとで「106万円の壁」を超えれば、勤務先の社会保険に加入できます。(※2024年12月時点)
全額自己負担をしている「国民年金」と「国民健康保険」が、会社と折半の支払いの「厚生年金」と「健康保険」になるため、家計の負担が軽減されますよ。
また、傷病手当金や出産手当金も支給されることになり、保障が手厚くなります。
給与収入で安定している点も安心ですね。
育児との両立には周りの協力も必要になりますが、仕事と家庭の切り替えがしやすく、中にはパートが息抜きになる人もいるようです。
専従者となる場合
専従者として働く場合、ご主人の事業に直接携われることが一番のメリットでしょう。
仕事を分担でき、効率化が図れます。
しかし、経営不振のときには共倒れしてしまう可能性も。
収入源が1つに集中しないよう、リスク分散しておくことが大切です。
また、お金の面では、ご主人の税金対策に効果的。
専従者給与とは、自営業の家族に支払う給与のことです。
全額を経費に計上できるため、扶養控除に比べて節税効果が高いことが特徴です。
一方、国民年金と国民年金保険は扶養の概念がなく、家族の人数分が全額自己負担となります。
パート先で社会保険に加入した場合とどちらの方が負担が軽いかは、世帯によって異なるため確認が必要です。
どちらが効率よい?
どちらの方が効率が良いかは、条件により異なります。
ご主人の事業に力を入れて長期的に大きな収入を得たいのであれば、専従者として働くほうがよいでしょう。
パートで働いて社会保険に加入できれば家計の負担が減り、さらに年収150万円まではご主人側で扶養控除38万円が受けられ、年収約201万円までは段階的に控除が適用になります。
子育てと両立できる範囲で勤務時間や家計を確認して、ご夫婦で働き方を検討してみてください。
まとめ
・パート先で社会保険に入れば家計の負担が減る。
・専従者給与は節税効果は高いが、収入が安定しないリスクがある。
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