【リアル給与明細】58歳、事務職の場合
プロフィール
58歳、男性
製造業 事務職
▼現状
仕事内容は総務・人事事務。
ボーナスは年間100万円。
労働時間は月160時間、残業は月15時間程度。
【相談内容】社会保険料が高いので、手取りが減ってしまいます……。
解説するのは……
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
社会保険料を下げることはできる?
質問者さんは、社会保険料が高いことがご不満とのことですね。
実は、4〜6月の残業を減らすと社会保険料を下げることができます。
なぜなら、年金保険は4〜6月の標準報酬月額によって保険料率が計算されるからです。
一方、社会保険料の負担が増えることで将来もらえる年金が増えるメリットもあります。
社会保険の仕組みを理解して、上手く付き合っていきましょう。
社会保険料を納めなければいけない理由
社会保険は、病気やケガで働けなくなったときの収入や、老後の生活費を保障してくれます。
会社員が支払う保険料は、医療保険・介護保険・年金保険・雇用保険の4種類。
その中でも年金保険は収入によって保険料率が異なるため、月収が上がると社会保険料が高くなったと感じやすいです。
社会保険料の負担があることで額面給与に対して手取りが少ないと感じるかもしれませんが、万一の事態に備えて社会保険料の納付は必要です。
4〜6月に残業が集中すると年間の手取りが減る
4〜6月の残業手当を減らすと社会保険料を減らせるのは、年金保険の保険料率は4〜6月の標準報酬月額で決まるからです。
決定した保険料率は、その年の9月〜翌年の8月まで適用されますよ。
そのほか、家族手当や住宅手当、通勤手当、賞与も標準報酬月額の計算に含まれます。
もし可能あれば、4〜6月に残業が集中しないよう調整するのがおすすめです。
社会保険料の負担増でメリットもある
社会保険料の支払いが増えると、もらえるお金も増えることになります。
例えば、厚生年金は、支払った保険料に応じて将来の年金額が変わります。
また、ケガや病気で働けなくなったときの傷病手当金も増えるので、万一のときの安心に。
手取りが減ると家計の負担になりますが、将来もらえるお金が増えることはメリットの一つと言えますね。
まとめ
・4〜6月の残業を減らすと、年間の社会保険料が下がる。
・社会保険の支払い増でもらえる年金や傷病手当金も増える。
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