【リアル給与明細】40歳、建築事務の場合
プロフィール
40歳、女性
建築事務
▼現状
仕事内容は、建築関係の仕事の見積りや請求書作成、データ入力、簡単な図面作成など。
労働時間は月140時間、残業なし。
ボーナスは50万円程度。
【相談内容】お給料が安いので、将来もらえる年金額が少ないのではと思い老後が不安です……
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は適正額?
質問者さんは、現在のお給料が安いと感じておられるのですね。
では、質問者さんのお給料が適正なのかどうかを見ていきましょう。
質問者さんのお給料を年収で換算すると、約210万円となります。
月の労働時間が140時間ですので、この年収を時給で換算すると1,248円です。
事務職で働く人の平均時給が1,447円ですので、質問者さんのお給料は平均よりも199円低く、お給料水準は低めと言えそうです。(※2024年10月時点)
*……参考https://jp.indeed.com/career/%E4%B8%80%E8%88%AC%E4%BA%8B%E5%8B%99/salarie
お給料が安いと将来もらえる年金も少なくなるの?
質問者さんは、現在のお給料が低いため将来の年金も少なくなるのではと心配されていますね。
結論から言うと、現行制度ではお給料が低い人ほど将来の年金額が減少する仕組みとなっています。
公的年金は、1階建てと2階建ての建物に例えられることがあります。
1階部分は基礎年金で、国民全員が加入する義務があります。
基礎年金の額は、加入期間によって決まるためお給料の額とは関係ありません。
2階部分は厚生年金で、会社員や公務員が加入します。
厚生年金の額は、働いた期間やお給料の額によって決まります。
そのため、厚生年金の額は、お給料が低いと支給額も低くなります。
年金をたくさんもらうためにできることはある?
では、将来年金をたくさんもらうためにできることはあるのでしょうか?
年金額を増やすために個人ができることは、主に以下の2つです。
1.iDeCoなどの個人型確定拠出年金を始める
個人型確定拠出年金とは、自分で将来の年金を準備する制度です。
年金額が増えるだけでなく、掛け金は全額所得控除となるため、現在の所得税と住民税が安くなります。
2.年金の繰り下げ受給をする
年金の受給開始を遅らせると、月々の年金受給額が増える仕組みです。
例えば、70歳で受け取りを開始した場合、65歳で開始する場合と比べ、1月の年金額が42%増加します。
これらの制度を適切に活用することで、将来の年金に対する不安を解消しましょう。
まとめ
・質問者さんの現在のお給料は平均よりも低めです。
・お給料が低いと、将来もらえる厚生年金の額は低くなります。
・iDeCoや年金の繰り下げ受給などを賢く利用して老後に備えましょう。
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