【投資とギャンブルの違い】NISAで投資する前に知っておきたいこと

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投資は「こわい!」と思ってしまう方、もしかして投資ではないものとの区別がついていないかもしれません。将来に向けてお金を育てる「投資」がわかれば、着実にお金を育てていくことが目指せます。

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「ギャンブル」はマイナスから始まる世界

宝くじ出典:image.4yuuu.com

「投資ってギャンブルみたいなものでしょう?」というイメージがある方もいると思います。しかし大きな違いがあります。

宝くじを思い浮かべてみてください。まず、たくさんの人が宝くじを買うことで、お金が集まります。その集められたお金が当せん金として当せん者に支払われる割合は半分にも満たないものです。つまり、「全体の収支でみればマイナス」からスタートすることになります。

確かに、1等当せん者などごく一部の人には「数億円」が当たる場合もあります。ただし、例えば年末ジャンボ宝くじの場合、1等に当せんするのは2000万分の1程度です。そして、残りのお金が一部の人に配られます。運よく大金を手に入れた人が注目されがちですが、宝くじの購入者の中で実際にお金が増える人はごく少数になるのが現実です*。

このように、ギャンブルは全体として参加者の収支がマイナスになる仕組みなので、多くの人のお金は増えず資産形成には向かないのです。大切なお金を投じる時に「全体としてマイナスになっていないか」は必ずチェックしましょう。

*……宝くじの収益金のうち、約40%が公共事業等に使われています。宝くじについていえば、お金を増やす手段というより、娯楽を兼ねた社会貢献として購入することが良い付き合い方かもしれません。出典:宝くじ公式サイト「収益金の使い方(令和4年度)」

「投資」はじっくり時間をかけて育てる世界

株式投資をしている女性出典:www.shutterstock.com

「投資」はギャンブルとは異なり、「全体としてプラス」になる価値を分け合うものです。ただし、ギャンブルのように短期間で結果を得るのではなく、10年、20年と「じっくり時間をかけて育てる」必要があります。投資の代表的な例として、株式の長期投資で説明します。

企業が株式を発行し、投資家からお金を集めます。そのお金で事業に取り組み、モノやサービスを売ることで、新しく価値を生み出します。皆さんのお仕事や身近な企業を見ても、このプロセスで価値を生み出すには年単位で時間がかかるのは、ある程度イメージできるのではないでしょうか。

新しい価値をたくさん生み出し、企業が成長したら、その見返りとして株式に投資した人に配当金が支払われます。また、株式自体の価値も上がっていきます。

このように株式投資は本来、事業を通じて「全体としてプラスに増えた」価値を投資家として受け取る仕組みといえます。ただし価値を生み出すには時間がかかるので、じっくり時間をかけて育てる長期投資の姿勢が必要なのです。

知っておきたい注意点

また、ここで注意したいのは、株式の長期投資がすべてうまくいくわけではないという点です。思うようにビジネスが成長しない企業もあれば、世の中の変化によって業界全体が衰退することもあります。また大きな災害や混乱で国全体で大きな問題が起こることもあり、結果として投資前よりも価値を生み出せないケースもあるでしょう。

そのため、投資で成功する可能性を高めるためには、一部の企業、国・地域の株式に集中して投資せず、世界中の企業への分散投資が重要になります。

さて、これまで株式を例に紹介しましたが、実際の投資は「株式のみ」に分散投資すれば良いのではありません。たとえ株式で分散投資をしていても、例えばリーマンショックのように、多くの国の株価が同時に下がるような時もあります。大きな下落時には投資の損益がプラスに戻るまで1年以上かかることも、残念ながらありえるのです。

このような場合にも、できるだけ安定した資産形成をめざすには、

  1. 株式以外にも債券や金といった違う種類の資産にも分散投資
  2. 分散投資のバランスを整える「リバランス」を定期的に行うこと

が重要ですが、「投資とギャンブルの違い」を説明する今回の主旨から外れますので別の機会にお話ししたいと思います。

まとめ

「来年からはNISAが新しくなる」「物価が上がる中、預金の価値が減ってしまう」など、投資にまつわる話題も増えてきました。どういったものが「投資」にあたるのか見分け方を知って、大切なお金を育てていきましょう。

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