簡単!骨盤矯正ストレッチの前に……骨盤が歪む原因を知ろう
正しい位置にあるときは、逆三角形の形をしている骨盤。
日々の姿勢や立ち方の癖などで骨盤は簡単に歪んでしまいます。
例えば、骨盤が反ってしまうと、お尻が大きくなり下半身がぽっこり。
ほおっておくと猫背になり、背骨も曲がってしまいます。
また、左右に骨盤が開いてしまっている方は、お尻が四角くなりO脚気味に。この原因は筋力が低下していることが大きいと考えられています。
もう一つ、骨盤の歪みのタイプとしてあげられるのが、骨盤がねじれてしまっている場合。
前後や上下に骨盤がねじれるのは、脚を組んだり、片足に体重をかけて立つのが癖になっている方に多くみられます。
骨盤がねじれると、腰のくびれの位置が左右非対称になり、太ももにお尻の肉が流れて下半身が太くなってしまいます!
それでは骨盤の歪みのタイプ別に、骨盤矯正の簡単ストレッチ方法をみていきましょう。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
①椅子に座って骨盤周りの筋肉をほぐすストレッチ
例えば長時間のデスクワークが続くと、骨盤が反ってしまいます。
反り腰になると、腰に大きな負担がかかって腰痛の原因に。
このタイプの骨盤の歪み・癖を骨盤矯正するならまずは椅子に座って骨盤周りの筋肉をほぐしてあげましょう。
《骨盤周りの筋肉をほぐすストレッチ方法》
① 椅子に座って脚を肩幅に開き、床につけます。
② 状態をまっすぐにし、腹筋に力を入れながらおへそを背もたれ方向にぐーっとひきつけます。
③ ②の状態を5秒キープ、力を抜く動作を10〜15回ほど繰り返しましょう。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
②朝起きる前に腰の筋肉をストレッチ♪
朝起きてすぐにできるのが、腰回りにある脊柱起立筋という筋肉を伸ばすストレッチです。
骨盤矯正は、骨盤を正しい位置におくための筋力をつけることも大切!
筋力をつける前に、まずは反ってしまった腰の関節を伸ばしてあげましょう。
《腰の筋肉を伸ばすストレッチ方法》
① 枕を頭の後ろに置いて仰向けに
② 顎を引いて膝を胸に引きつけます
③ 太ももの後ろに両手を回して胎児のような姿勢になります
④ ③の姿勢のまま腰の後ろを伸ばして30秒キープ
⑤ ④を2、3回繰り返します
簡単!骨盤矯正ストレッチ
③脚の付け根を伸ばすストレッチ
骨盤が反っている方は、骨盤の周りにある深層筋と呼ばれる筋肉が凝り固まっています。
そこで、この筋肉をほぐしてあげることが大切!
骨盤矯正のストレッチとしてやってみると、普段は伸ばさない筋肉がぐ〜っと伸びるのを感じられるはず。
《脚の付け根を伸ばすストレッチの方法》
① ランニング前にするように、片足を前に出し、前に出した膝を曲げたまま、両肘を伸ばして床につけます。
② そのまま体重を前にグーっとかけて、脚の付け根を伸ばしましょう。
③ 左右交互に3セットしてあげるといいでしょう。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
④骨盤を閉じるストレッチ
外側に開いてしまった骨盤を伸ばすには、骨盤を閉じるストレッチがおすすめです。
《骨盤を閉じるストレッチ方法》
① 左右の脚の裏をくっつけて座り、膝を外側に手でゆっくり押してあげます。
② 股関節を開くような感覚で。ゆっくり息を吐いてストレッチしましょう。
③ 固まった股関節を開いてゆるめたら、今度は仰向けに寝転がります。
④ 床に足裏をつけて膝を立て、膝を肩幅よりも広く開いたら、両足をゆっくり近づけます。イメージは、左右の腿の内側をくっつける感覚。
⑤ そのままゆっくり30秒キープして、力を抜きます。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
⑤骨盤の可動域を広げるストレッチ
骨盤が開いたまま固まってしまうと、なかなか骨盤矯正も難しいもの。
そこで、骨盤が開いてしまった方は、骨盤の可動域を広げるストレッチもおすすめです。
お風呂上がりなど、体の筋肉が緩んでいるタイミングにやってみるといいでしょう。
《骨盤の可動域を広げるストレッチ方法》
① 仰向けになり、脚をガニ股に開いて左右の足裏を合わせます。
辛い方は、ゆっくりと息を吐きながら無理のない範囲で。息を吐きながら10秒ほどゆるめてあげましょう。
② 膝を外側に曲げてWのような字を描きます。こちらもゆっくり息を吐きながら10秒ほどストレッチ。外側・内側に股関節周りの関節を動かすことで、可動域を広げます。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
⑥骨盤回しで正しい位置に骨盤を戻す
前後左右にねじれてしまった骨盤矯正におすすめなのが骨盤回しストレッチです。
デスクワークや家事の合間などちょっとした隙間時間にできるストレッチなので、ぜひ気軽にやってみましょう。
《正しい位置に骨盤を戻すストレッチ方法》
① 脚を肩幅より少し広めに開きます。
② 膝の力を緩めて、腰で円を描くように骨盤をぐるぐると回します。
③ 時計回りに10周回したら、次は反対回し。脚の付け根の関節を意識しながら回してみましょう。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
⑦寝る前に骨盤枕でストレッチ
バスタオルで簡単に作れる骨盤枕を使った骨盤矯正ストレッチは、骨盤ダイエットとしても有名かもしれません。骨盤枕を使ったストレッチは、骨盤の開きを矯正し、股関節を内側の正しい位置に締めることができるストレッチです。
《バスタオルを使った骨盤枕のストレッチ方法》
まずは準備として骨盤枕を作りましょう。
バスタオル2枚を筒状に巻いてひもなどでぎゅっと縛れば完成です。
① 骨盤枕が完成したら、脚を前に伸ばして床に座ります。
そして腰にぴったりと骨盤枕を当てて、そのまま仰向けになります。
② 左右の足の親指をつけて足をハの字に。
手は頭の上に伸ばして左右の手のひらの小指と小指をくっつけます。
③ あとはそのまま5分間ゴロンと横になっているだけでOK♪好きな音楽を1〜2曲かけるくらいの時間なので、これなら寝る前や起きた時にできますね。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
⑧お尻歩きでストレッチ
出産などで開いてしまった骨盤を戻すのにもおすすめなのが、お尻歩きです。
お尻歩きはリビングでも簡単にできるストレッチです。
《お尻歩きのストレッチ方法》
① 両足を前にまっすぐ伸ばして座ったら、背筋を伸ばし、腰をひねりなあらお尻で10歩くらい歩きます。
② 前に進んだら後ろに10歩というように、前後に歩いて5分間。これだけで、骨盤が正しい位置に戻り、骨盤の緩みが改善されます。
また、お尻を左右に動かして歩くので、お尻から骨盤、ウエスト、背中にかけての筋肉が使われ筋トレ効果も♪くびれのあるウエストを作る上でも有効です。
簡単!骨盤矯正ストレッチ
⑨体を捻ってストレッチ
お尻歩きをしたら、ついでにやっておきたいのが体を捻るストレッチ。
《体を捻るストレッチ方法》
① お尻歩きをした姿勢のまま、片膝を立て、反対側の腕の肘を膝に当てます。
② そのままぐ〜っと後ろを向くように上半身を腰から捻って10秒キープ。
③ 反対側も同じように繰り返します。
お尻歩きとセットでやるようにするといいでしょう。
いかがでしたか?隙間時間で簡単にできるものばかりの骨盤矯正ストレッチ。
産後の骨盤の開きや、日々の仕事や動作のクセなどで蓄積した骨盤の歪みや開きを正しい位置に戻してあげれば、ダイエット効果やスタイルアップ効果だけでなく体の不調の改善にも繋がります。
ちょっとしたストレッチは、気分転換にもぴったりなので、無理なく楽しく継続してみてくださいね!
骨盤美人で素敵なスタイル&姿勢を目指しましょう♡
監修◆高橋しづこ(たかはししづこ)
産婦人科医
産婦人科専門医、臨床遺伝専門医、医療倫理学博士のライセンスを持ち、39歳で第1子、41歳で第2子、43歳で第3子を出産して3人の子をもつ母。 自身の高齢不妊や妊娠、出産の経験から、患者の心に寄り添うことをモットーとしている。
書籍『せかいがかぜをひいたから』オリジナル絵本サイト「YOMO」にて2020年8月公開
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