途切れない会話の秘訣は「スピード」と「テンション」
例えば、友人と映画館で恋愛映画を鑑賞した後、俳優さんの格好良さやときめきシーンについて、感想を話しながら共感したり、盛り上がったりしますよね。
いつの時代も恋愛映画は、女性たちの心をときめかせ、出演している俳優陣の衣装やロケ地のお洒落さに憧れたり、楽しい気分にさせてくれるものです。
こうした楽しい会話の時、多くの方はいつもより気分が高揚しているため、声の高さがワントーン高くなって、少々早口な話し方をします。
相手と同じタイミングで同じ体験をすると、自然とお互いが同じようなテンションで会話をするのです。
ここに、ヒントがあります。
話の「スピード」と「テンション」がお互いに近ければ近いほど、お互いの気持ちの距離がどんどん近くなって安心し、会話が盛り上がるのです。
仮に同じ体験をしていなくても、相手が楽しい状況を話している場面であれば、相手の話し方に注目してください。
相手の話し方と同じような「スピード」と「テンション」に自分の話し方を合わせることで、その場の雰囲気がとても良くなり、楽しい時間を過ごすことができますよ。
安心感を与えて会話が続く「ペーシング」とは?
子どもが友人と喧嘩をして、泣いて家に帰った来たシチュエーションを考えてみてください。
親なら心配でたまらず、なぜ泣いているのか、喧嘩の原因がどちらにあるのかなどにフォーカスしてしまい、つい矢継ぎ早に質問をしてしまいがちです。
まずは一呼吸置いて、じっくり子どもを見てあげてください。
泣いていてなかなか話ができないなら、何も言わずに、ただ寄り添うだけで良いのです。そして、泣き止むまで頭や背中をそっと撫でてください。
すると、子どもも気持ちがだんだんと落ち着いてきて、自分のタイミングで、ゆっくりと言葉を発してくれます。
またその時は、子どもの話す「スピード」と「テンション」に注目してください。
悲しそうにゆっくりと訴えてくるのであれば、同じように悲しそうな表情でゆっくりと声かけましょう。
自分と同じような反応をする親を見て安心し、「自分の気持ちをわかってくれている」「話してみようかな」という気持ちになるのです。
ここで大事なポイントは、結果を急がないこと。
「ペーシング」とは、相手と自分が同じような息づかいや動き、話をすることで、その場にいることが心地よいと感じ、気持ちを楽にして話をするための1つの技術。
気の利いた言葉を言わなくても、「悔しかった」と言われたら「悔しかったんだね」と繰り返して声をかけてください。
大切なのは、気持ちに共感すること。
自分の気持ちに寄り添ってくれたという気持ちになれる、シンプルだけれども絶大な効果のあるコミュニケーション法なのです。
コミュニケーションは、美容と同じように、毎日の繰り返しと積み重ねで洗練されていく技術です。
会話が苦手だという方も少なくないようですが、コミュニケーションをとりやすくするポイントを知り、日常で取り入れていくうちに話し方を変えることはできます。
友人や家族、身近にお付き合いしている方との普段の会話がきっかけで、安心感を与えることができ、より人間関係も良くなります。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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