解決しようとしないことが案外大事

————夫婦で意見がぶつかった時の「仲直りの作法」はありますか?
バーッと言って、違う動作に移ったら1回忘れる(笑)!「仲直りしましょう」みたいなのは毎回なくて、お互いに言いたいこと言い合ったらそこでおしまいっていう、引きずらない感じにしてますね。ルールとして決めているわけではなく、そうしていかないと生活が回らないので。
別々の人間だから考え方がそもそも違って当たり前。どっちかの考え方に寄せるとか無理じゃないですか。多分これはずっと相容れないままなので、解決しようとしないことが案外大事なのかなって。
————例えばお子さんの教育方針とか、ママもパパも納得しないと先に進めないような問題で対立した時は、どう解決するんでしょうか。
テーマによって異なりますね。教育系のことに関しては、夫は割と私の意見を優先してくれるので、あまり対立したことがないんです。
でも、生活のことに関しては結構こだわりが強くて……この前長男がすごい寝癖がひどい日があって、「水で濡らして行けばいいよ」って言ったら、夫が「水で濡らしたら風邪引くだろう!」って。「みんな水で直してるじゃん」って言ったら「水で濡らして何人が風邪引いてきたと思ってんだよ!」みたいなこと言い出して。「そんなことあるっけ?」と思いながらも、両意見を聞いた長男がどうするか、長男に委ねるみたいな。そういうことがありますね(笑)。
————(一同大爆笑)。長男くんはどうされましたか?
水で濡らしてドライヤーをかけて直してました。ママの言うことを聞いて。
3兄弟も夫婦の言い争いを見て、「(今悪かったのは)パパかな」とか「もう喧嘩やめれば〜」とか言ってきたりするので、いつもそこでやめる感じです。子どもたちも私たちの会話から、”考えの違う人たちが一緒に生活できるんだ”という現実を学んでいるのかなと思います(笑)。

————たくましい3人兄弟ですね。中村さんは、ママが自分の時間を楽しむことについてどんなふうに考えますか?
それすごい考えてみたんです。1番初めに子どもを産んで保育園に預けて仕事復帰する時のことを思い返すと、当時はやっぱり「可愛い子を預けて仕事そんなにしたいの?」みたいなことを言われたりもしました。でも、自分が楽しいなって思える仕事にせっかく出会って、やれる環境があるのであれば続けたいなと思って。夫も「仕事の話とかアナウンス室の話してる時が一番楽しそうだから、絶対戻った方がいいよ」と言ってくれたので、じゃあ戻ろうと思えました。
だけど、いざ戻ったら全然家のこと手伝ってくれなくて。なんかもうはしご外されたみたいな感じ。「そう言ってくれるんだったら手伝ってくれるのかな?」と思ってたから「ええ!?」みたいな。まあそんなこともありましたけど(笑)、ある程度子どもたちも大きくなって、だいぶ自分の時間が持てるようになった今、こうやって仕事があることってすごいありがたいなって思うんです。細々と仕事を続けてきてよかったーって。
だから、ちょっとでも仕事を続けていきたいなって思う方は、少しづつでいいから数年時間の確保を頑張って続けた方が私はいいと思います。もちろん、「私主婦の方が向いてるし」っていう人は子育てに全振りするのも良いと思う。人それぞれですよね。
————家庭のこと、仕事のことと日々忙しいと思うのですが、どのように自分の機嫌を取っていますか?
自分時間はないと無理ですよね。 だって私たち、好きで子育てやっているし好きで子どもを産んだけど、私は私だし。子育ては楽しくて尊いものなのに、無理して我慢して子育てしてるってもったいない。ママが心身ともに健康でいるために自分時間を持ってリフレッシュするのは、子どもにとっても家庭にとってもいいことで必要不可欠だと思います。
私のリフレッシュ法は、もっぱらテニスとスマホのパズルゲーム!現実世界では、自分が自由に動かせるピースって1個もないじゃないですか。でもゲームの中では全部自分の自由に動かせるじゃないですか。それをゲームで解消しているっていう感じです(笑)。
————この本はどんな方に読んで欲しいですか?
結婚していらっしゃる、ご家族がいらっしゃる方はもちろんですけど、独身の皆さんにも読んでいただいて「結婚って意外といいじゃん」って思ってもらえたら嬉しいです。この本を読んでそう思えるかわからないですけど(笑)。結婚って意外と楽しいものなんだと、伝わるといいな。
3兄弟育児あるある?子育てで一番大変だった時期【前編】へ!
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◆書誌情報
書名:『妻脳vs.夫脳 年上夫のあるある観察記』
著者:中村仁美
定価:1,760円(税込)
発売日:2026年2月27日(金)

ファッション&ライフスタイル誌『STORY』で2021年から連載を開始したフリーアナウンサー中村仁美さんの人気エッセイが、1冊の本に。世代的に家のことは妻に任せておきたい「昭和夫」と、家は休憩するところじゃない!と言い放つ「男前妻」の日常が生み出すリアルエピソード。「昭和夫」はいわずと知れた人気芸人・さまぁ〜ず大竹一樹さん。両者からバラエティ番組等でもたびたび語られる、三兄弟子育ての中から生まれる爆笑話。妻側から見た、昭和夫のクスっと笑える珍発言&エピソードがギュっと詰まっています。
◆中村仁美 (なかむら・ひとみ) Instagram
フリーアナウンサー。1979年6月8日生まれ、神奈川県出身。お茶の水女子大学卒業後、2002年にフジテレビへ入社。2011年にお笑いコンビ、さまぁ〜ずの大竹一樹と入籍し、男子三兄弟の子育てに奮闘中。2017年にフリーアナウンサーに転向後は、定評のあるトーク力や表現力でテレビ、ラジオ、執筆などレギュラーを多く持ち、多方面で活躍中。光文社『STORY』ではモデルとして出演する 他、「妻脳 vs.夫脳」の連載は毎月、ランキングの上位にあがる人気企画に。
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Photographer:Ayako Nakamura
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