【リアル給与明細】35歳、機械オペレーターの場合
プロフィール
35歳、男性
製造業 機械オペレーター
▼現状
ボーナスは年間100万円。
労働時間は月176時間、残業は月20時間程度。
【相談内容】危険を伴う仕事のわりに給料が少ない……。将来のために個人年金を始めたいと思っていますが、ほかにいい方法はありますか?
解説するのは……
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。
質問者さんの年収は平均より低い水準
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、35〜39歳男性の平均年収は549万円です。
*……参考https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/000.pdf
それに対して、質問者さんの月収を年収換算すると約462万円と、平均を87万円ほど下回っています。
現在お勤めの会社は、ほかの会社に比べて基本給が低いようです。
お給料が少ないと感じるのも無理はありません。
個人年金保険のメリット
質問者さんは、将来のために個人年金保険の契約を考えているのですね。
個人年金保険のメリットを3つ解説します。
①半強制的に貯蓄できる
毎月の掛け金が自動的に引き落とされるため、半強制的に貯蓄ができます。
貯蓄がなかなか続かない方にはおすすめです。
②資金計画が立てやすい
個人年金保険には、固定の利回りのもの(定額保険)と、変動するもの(変額保険)があります。
固定の利回りのものを選べば、将来の受取額が契約時点で確定しているため、将来の資金計画が立てやすいですよ。
③保険料控除で節税効果がある
掛け金の一部は保険料控除としてみなされ、年末調整で税金が還付されます。
上限額や節税額は契約内容や収入によって異なるため、事前に保険会社のシミュレーションサイトで確認しましょう。
個人年金保険のデメリット
一方、個人年金保険にはデメリットもあります。
①途中解約すると元本割れになる
個人年金保険は、契約時に受け取り期間や掛金を決めてしまいます。
そのため、積み立ての継続が難しくなった場合や、お金が必要になった際には、途中解約する必要があるのです。
残念ながら、ほとんどのケースで元本割れしてしまいます。
②インフレに対応できない
固定の利回りである定額保険を契約した場合、仮に物価上昇が利回り以上になると、お金の価値は実質的に目減りしてしまいます。
固定利回りは安心感があるものの、保険は長期契約が基本のため物価上昇リスクもあるのです。
NISAやiDeCoも検討してみて
将来の貯蓄のための制度として、個人年金保険のほかにNISAやiDeCoがあります。
どちらも運用で出た利益を全額非課税で受け取れますよ。
NISAはいつでも金額変更や解約が可能で、手数料もほとんどかからない制度です。
一方、iDeCoは引き出しが原則60歳以降と制限がありますが、掛け金が全額所得控除になるため個人年金保険よりも節税効果が高い制度です。
運用先は投資信託を選べば、世界情勢に合わせて運用されるので、物価上昇リスクにも対応できますよ。
もちろん元本割れの可能性もありますが、「長期・積立・分散」投資でリスクは軽減できるので、ぜひ検討してみてくださいね。
まとめ
・個人年金保険は計画的に老後資金を貯められるものの、途中解約すると元本割れしてしまう。
・NISAやiDeCoの活用も検討してみて。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
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