民間保険を見直すべき理由①▶高額療養費制度があるから
手術や入院などで医療費が高額になっても、自分の支払うべき金額が一定の金額を超えたら、国や自治体がその超えた分を支払ってくれる制度。それが高額療養費制度です。
自分の支払うべき金額がいくらかは収入によって変わります。例えば、40歳で年収400万円の人は、入院して治療後に退院した際の病院への支払いが50万円だったとしても、自己負担額は82,430円。差額の417,570円は後から戻ってきます。
つまり、医療費が高額になっても、高額療養費制度のおかげで自分で全額を支払う必要はないということです。
公的医療保険だけでもこれだけ手厚くカバーされています。民間の医療保険に入っている方は、一度見直しをしても良いかもしれませんね。
民間保険を見直すべき理由②▶先進医療が必要とは限らないから
家族がガンなど深刻な病気になったら、保険外の先進医療を受けさせてあげたい。そう考えて先進医療保険に加入している人も多いですよね。でも、先進医療が必ずしも最高の医療とは限りません。
先進医療とは、厚生労働大臣に承認された高度な医療技術のこと。患者の選択肢を広げて利便性を向上することを目的に、一般の保険診療との併用が認められているものです。保険給付の対象とするか否かについては、評価を行うことが必要とされています。
また、先進医療が受けられる病院の数はとても少なく、治療によっては国内で1か所しか実施していないものもあります。(※1)通院するのはなかなか難しいですよね。
先進医療についてよく知ったうえで、本当に先進医療保険が必要かどうか判断しましょう。
(※1:厚生労働省 先進医療を実施している医療機関の一覧を参考)
民間保険を見直すべき理由③▶団体信用生命保険があるから
マイホームの購入を検討していると「一家の大黒柱がローンを返せなくなったときに備えて生命保険に入っておかないと」と心配になりますよね。でも、団体信用生命保険に加入していればその心配は不要です。
団体信用生命保険とは、住宅ローンを借りるときに一緒に契約する保険。もし住宅ローンの借り手(保険契約者)が死亡したり、一定の病気で働けなくなったりした場合には、保険会社が残りの住宅ローンを代わりに返済してくれます。
団体信用生命保険は民間保険の1種ですが、住宅ローンを組む際はほとんどの人が加入します。加入済みの民間保険についてよく知ることは、重要です。保険を見直す際にしっかりチェックしましょう。
制度を知って民間保険を見直そう
令和3年に行われた公益財団法人生命保険文化センターによる調査では、1世帯が年間に生命保険に支払う額は平均37.1万円でした。(※2)
さまざまな制度を理解し、民間保険を見直すことで、正しくリスクに備えながらも保険料を数十万円単位で減らすことは可能です。ぜひ一度保険を見直してみてましょう。
(※2:公益財団法人生命保険文化センター 生命保険に関する全国実態調査を参考)
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